さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

言葉の使い方

クリニックで聞かれる「患者さま」の呼びかけ。「医者と患者」は「店と客」とは異なる微妙な関係

幸いにしてそんなにしょっちゅうではありませんが、それでも年に数回はなにかしらの病医院のお世話になることがあります。 普通のお店に行く場合。 こちらから出かけて行って、何かしらの商品を買い求めて、あるいはサービスを受け取って、その対価としての…

社内のトラブル報告時。「言い訳」と咎められないための要領の良い説明手順

会社という組織での仕事上のストレスは、仕事そのものよりも人間関係にアリ… そんな記事を去年書きました。 saewataru.hatenablog.com その時の結論は「問題となる人と適当な距離感を保つ」だったのですが、現実にはそれだけでは片づけられない。 「面と向か…

「~みたいな!」を語尾に付け加える口ぐせ。いったい何を「たとえて」いるのか?と思ったら、意味を持たない「ぼかし言葉」だった

言葉は世につれ、どんどん変わって行くものです。 中でも特に 話し言葉の変化は、目まぐるしいです。 毎年発表される「新語・流行語」のような「はやりすたり」のレベルではなく、 「言い回し」そのものがどんどん変わって、そのまま定着しているのです。 下…

「クローズドクエスチョン」の愚問を発するインタビュアー~「はい・いいえ」が自由に回答できないその尋ね方では困ってしまう

すでにご存知のように、質問のタイプには、 「オープンクエスチョン」 「クローズドクエスチョン」 の2つがあります。 「オープンクエスチョン」とは… 「はい・いいえ」ではなく、どんな風かを回答者が自由に答えられる質問の仕方です。 たとえば、 明日の…

「来週」「翌週」「次週」を使い分けられていますか?「月」にも同様に「来月」「翌月」「次月」の呼び方がある。ところが「日」には「翌日」しかない

「来週」、「翌週」、「次週」。 日常的には、いずれも「来たるべき次の週」として同じ意味で使っているような気がします。 しかし、過去に「ゼロ」と「零」には厳密には違う意味があると書いたように、それぞれの言い方には微妙な違いが存在しています。 sa…

「々を使う=同じ漢字が連続する単語」の読み方・使われ方が意外だった。「々」は文字ではなく記号。その読み方は?

小学生の頃、「漢字の書き取りテスト」は比較的得意な方でした。 ところが、「ハタチ過ぎればただの人」のことわざ通り?(もともと天才でも神童でもないのですが)、 「常識的な漢字が読み書き出来ればいいや」 程度のオトナになってしまいました。 トシを…

「先生」とは、モノを教える人だけの呼び名ではなかった~”さえわたる”も「先生」と呼ばれる不思議

今日は「先生」という言葉についての話です。 まずは、「先生」をテーマにした歌を探してみました。 淡い初恋 消えた日は 雨がしとしと 降っていた 傘に隠れて 桟橋で ひとり見つめて 泣いていた 森昌子が、担任の教師に恋心を抱く生徒を歌った、デビュー曲 …

「若さが売り」の芸能界では、年齢はサバを読むのが当たり前?アイドルデビューに20歳超えは致命的。「芸能生活・歌手生活〇〇周年」を祝う時は「逆サバ」

「サバをよむ」という言葉があります。 漢字で書くと「鯖を読む」。 魚ヘンの「サバ」の字が当てられています。 意味としては、「自分の都合の良いように、数字や年齢をごまかすこと」と辞書にあります。 語源はさまざまあるようですが、最も有力な説は… 江…

「Go To Travel」の英語がおかしい。和製英語にもならないヘンな表現。GoとTravelは一緒に使わない。TravelとTroubleは同じ語源

今日からスタートする「Go To」キャンペーンの一環で、世の中に 「Go To Travel」 の言葉が一斉に溢れています。 この英語表現に、違和感があります。 ニュースでこの言葉を聞くたびに、「和製英語にもならないヘンな表現」だと感じてしまうのです。 ストレ…

社会人として「プロ」になりきれなかったのは、「就職」ではなく「就社」だったから

見るからにスーツを着こなせていない就活生の姿を街で見かけるたび、彼らのこれからの長い社会人人生に思いを馳せることがあります。 社会人になるに当たり、たとえば「会社に入る」選択をした場合、 理系と文系ではルートが異なります。 理系の場合。 所属…

「目は口ほどに物を言う」を、ことわざの意味とはちょっと別の角度から解釈してみた

「目は口ほどに物を言う」 ことわざとして、広く使われています。 改めて意味を確認すると、 目は、言葉で説明するのと同様に、相手に気持ちが伝わるもの 言葉に出さなくても、目の表情で相手に伝えることができる 言葉でうまくごまかそうとしても、目に本心…

迷惑勧誘TELに対して使ってはいけない言葉。手っ取り早い対応策を試してみた

現在、自宅には固定電話がありません。 スマホにかかってくる見知らぬ番号からの電話は、原則出ないようにしています。 もし大事な用件がある場合は、留守録かショートメッセージを残してくれるはず。 このスタンスで、これまでに困った事態になったことはあ…

「親戚」の範囲とは?わざわざ「親戚の~」をつけるのは、「おじさん」「おばさん」だけ。親子・祖父母・孫には使われない言葉

主に冠婚葬祭の場で集まる機会のある、いわゆる「親戚(親族)一同」。 その人の家族構成により、「親戚」の人数も、その範囲もそれぞれに違います。 ただ、祖父母・両親・子ども・孫…といった「タテ」の関係に対しては「親戚」という言葉は通常使いません。…

値下げセールの価格設定。「98」に弱い日本人、「99」に弱いアメリカ人

スーパーやディスカウントストアの価格設定を眺めていると、半端な値段になっていることが多いですよね。 そこには、少しでも価格を安くして購買意欲をあおるための工夫・努力がうかがえます。 消費者としても、1円でも2円でも安い方がありがたい。 すべて…

人並み外れて「タッパ」があると、こんなに困ることが多い。同様の人を見かけたら、そっと見守って下さいね!

「タッパ」という言葉って、一般的ですか? 漢字で書くと「立っ端」。 「モノの高さ」のこと、あるいは「人の身長(の高さ)」を意味する言葉のようです。 ある世代特有の言葉ではないようで、年長者からも若い人からも発せられます。 「おまえ、タッパスゴ…

【リスクマネジメント】起こってしまったあとの「再発予防策」より「事前対応策」の充実が重要。いま流行りの言葉「リスク」とは「危険」ではなく「不確実性」

事件や事故・不祥事が起こった時に、その後の記者会見で必ずと言ってよいほど聞かれるのが、 「今後、再発防止策の徹底に努めてまいります」 のひと言。 事故が起こってしまってから、その原因を深く究明すること。 もちろんそうした行為は、同じような事態…

タメ口会話の方が気軽なはずなのに、いっそ敬語で通した方がラクだと思う時

外国人に日本語の難しさを問うと、大きなポイントが2つあるようです。 ひとつは、文字に「漢字・ひらがな・カタカナ・アルファベット」が混在しており、特に漢字の読み書きが大変なこと。 そしてもうひとつは、状況に応じた「敬語表現」が多彩で複雑なこと…

【働き方改革】残業や休日出勤は「避けたい」人の一方、「やりたい」人もいる。その心理は?

政府の掲げる「働き方改革」。 今さらですが、カンタンに整理すれば、将来の人口減少⇒労働力不足に対応して 労働市場に参加していない女性や高齢者の就労を促す 出生率を上昇させて、将来の労働力を増やす 1人あたり・1時間当たりの労働生産性を上昇させる…

「〇〇してあげる」。一見優しくて心のこもった「へりくだり」的丁寧語。使う相手を間違えると妙な響きに

今日は、敬語のうち「丁寧語」に近い(?)話です。 敬語には「謙譲語・尊敬語・丁寧語」の3種類がある。 よく知られているところです。 ここでよく「使い間違い」を指摘されがちなのが、 自分を下にへりくだる「謙譲語」 相手を上にたてまつる「尊敬語」 …

「お言葉ですが」。一見丁寧な表現の背景にあるのは「反論」「対抗」「否定」。その「慇懃無礼」さに苛立ったエピソード~ある銀行にて

ただでさえ使いこなすのが難しい「敬語表現」。 中でも、人にモノを頼む際に敬語をどう使うかは、かなりハイレベルなテクニックが必要です。 代表的なケースとして、先日 「いただく」の多用(乱発)によって却ってヘンな響きになってしまう例を挙げました。…

「応援お願いします」~スポーツ・歌・政治~言われる場面によって純粋さが消え、おカネのにおいがしてくる言葉

以前の記事で、日常会話で非常によく登場する便利な言い回し「よろしくお願いします」について触れました。 saewataru.hatenablog.com この時は「致します」の漢字使いの方がメインでしたが、この「よろしく」(=状況が「よろしくなるように取り計らいを…」…

ハキハキした挨拶は心地良いが、職場での会話でやたら「はい!」を連発する部下に困った話

幼い頃から親に、また幼稚園や学校で、 「〇〇ちゃん、お返事は?」 と教え込まれます。 ちゃんと「はい!」と返事出来ることは、人間として最初に習うマナーかもしれません。 もちろん、社会人になってからのコミュニケーションには、明瞭な返答が求められ…

「肌ざわりの良い」はOKだが、「耳ざわりの良い」は明らかに違うでしょ?!

メディアで流される言葉には、少しでも印象を良くしようとの意図からか、あえて表現を言い換えようとしているケースがあります。 以前取り上げた記事で言えば、 「好き」に対してあからさまに「きらい」では角が立つので、あえて「苦手」と言い換える、 saew…

頼む際の言い方「乱暴⇒丁寧5段活用」。ここでも再び「いただく」が大活躍。「~いただきますようお願いします」は正しいのか?

人に何かの物事を「して欲しい」時。 頼む際のモノの言い方には、当事者たる相手との関係や話す時の状況によって、さまざまなレベルが生まれます。 基本は、自分より下、あるいは同じ立場であれば「軽いタメ口」で。 目上の人には「敬語を交えて」が原則です…

安全カミソリは「安全」と付くから安全っぽい。では安全ピンは安全なのか?安全地帯は安全なのか?

毎朝ヒゲ剃り用に使うT字型のカミソリ。 一般的には 「安全」カミソリ という名で販売されています。 なぜ、あえて「安全」と呼ぶのか? 刃先がストレートに露出しておらず、ホルダー内に収まっている形状だから、らしいです。 「じゃあ、もともとのカミソ…

「二枚目」「三枚目」の表現は今でもある(もはや死語?)。では「一枚目」「四枚目」はあるのか?さらに…

日常会話の中で「二枚目」「三枚目」という言葉は、かつてよく聞いたり使ったりしました。 しかし、「二枚目」を含め「ハンサム」「美男子」など、男性のルックスを称える言葉の数々は、いまやほとんど死語となりました。 「あのオトコ、ハンサムだねぇ!」 …

海外出張をしてみて、英語は「世界の標準語」だと痛感する~ヨーロッパはもちろんアジアでも

外国人観光客数は、昨年まで急ピッチで上昇していました。 統計の数字を見なくても、街を歩いているだけで実感したものでした。 政府が「2020年には4000万人」と言っていたような気がしますが、今年は果たしてどうなるのやら? ところで… 日本では「…

今どきのシニア世代は、そんな言葉づかいはしていない

以前の記事で、最近のシニア層に対する呼称を取り上げました。 本当の「おじいちゃん・おばあちゃん」(両親の親)ではなく、面識のない・知り合いでない高齢者に対して、いきなり「おじいちゃん・おばあちゃん」と呼びかけるのはいかがなものか?的内容でし…

「気持ちはわかるんだけどねぇ…」に続く結論はたいてい「No」。言う方も実はつらいのかも?

ビジネスシーンでのコミュニケーションは、実に多種多様です。 コミュニケーションの持っていき方次第で、仕事がうまく運ぶかが決まる、と言っても過言ではない状況がたくさんあります。 頻繁に 「〇〇会議」 の名の下行われる「ミーティング」。 シンプルな…

「させていただく」大流行。芸能人:そこまで「謙遜」が必要か? 政治家:しょせん「他人事・上から目線」に聞こえる

数ある敬語表現の中で、どうしても気になって仕方がないのが 「いただく」「~させていただく」 の多用です。 これについては、使い方に違和感アリとして、ブログ開設初日に取り上げました。 saewataru.hatenablog.com saewataru.hatenablog.com ただ、上記…