安全カミソリは「安全」と付くから安全っぽい。では安全ピンは安全なのか?安全地帯は安全なのか?
毎朝ヒゲ剃り用に使うT字型のカミソリ。
一般的には
「安全」カミソリ
という名で販売されています。
なぜ、あえて「安全」と呼ぶのか?
刃先がストレートに露出しておらず、ホルダー内に収まっている形状だから、らしいです。
「じゃあ、もともとのカミソリってどれだけ刃が出ていたのだろう?」
と思ってしまいます。
理髪店で顔を剃ってもらう時。
あまりマジマジと見たことはありませんが、あれが「安全」のつかない「ただのカミソリ」なのでしょうか?
家庭で使うT字カミソリは、少なくともあれよりは安全と言えるのでしょう。
空港での手荷物検査場。
カミソリは厳密に言えば刃物ですから「危険物」。
それでも、基本的に機内持ち込みOKです。
ただ、刃体の長さが一定以上になるとダメらしい。
サイズは小さくても、やっぱり刃物なのです。
普通に顔を剃ろうとしても、時々ヘマをやらかして、絆創膏を貼るほどではないけれど小さな切り傷を作ってしまうことがあります。
もともとは、自分の手先の不器用さが原因。
なのにそれを棚に上げて、カミソリに八つ当たりしたくなります。
もっと「安全度」が疑われるのが、安全ピン。
カミソリは頭に「安全」を付けずに、普通に「カミソリ」と呼びますが、安全ピンは必ず「安全」と「ピン」がセットになって「安全ピン」と呼ばれています。
これを単に「ピン」と呼ぶ人にお目にかかったことがありません。
「ヘアピン」や「ピン芸人」など、全然別の意味になりそうです。
社内で使う名札や、他社訪問時に渡される館内用のバッジをつける時…
けっこうな頻度で、安全ピンの出番があることに気づきます。
仕事の場ですから、スピーディーに対応しなければならない。
スマートにパッと胸元に付けて、歩き出さなければならない。
ところが、あわてていると、針先をついチクッとやってしまうことがあります。
ヒゲ剃り時の「しくじり」より、その頻度は高いです。
かつ、指先だから痛い!
出血でもしようものなら、もうサイアクです。
どこが安全なのか?!
何に比べて安全なのか?!
昔は虫ピンのように針先が常に露出している形が一般的だったけれど、今は刺した後カバーに収納できるようになっているから、相対的に安全な構造になっているのだそうな…。
それでも、付ける時はどうしたって針が剥き出しじゃぁないですか!
やっぱり最終的には自分に原因が。
カミソリ同様、我が手先の不器用さを恨みつつ、いつも「安全なんて名ばかりじゃないか!」と苛立つのでした。
もっと安全度が疑われるのが
安全地帯。
玉置浩二率いるバンド名ではなく、路面電車の停留所の方の「安全地帯」です。
今は単純に「停留所」と呼んでいるのでしょうか?
都内では、地下鉄網の整備により路面電車は限られた区間しか走っていませんが、地方の中核都市では今でも「市電」として大活躍しています。
そんな市電はたいてい、片道2~3車線ある「幹線道路」沿いを、一般車両と一緒に走っています。
従って、停留所たる「安全地帯」で下車するのは、幅の広い道路の「真ん中」ということになります。
安全地帯には、クルマと隔てるための柵が付けられているところがほとんど。
しかし、中にはそれが十分整備されておらず、下車したとたんに至近距離を猛スピードのクルマが通り過ぎて、ヒヤッとすることがあります。
その危険度のレベルは、「安全カミソリ」や「安全ピン」のレベルでは済まされません。
以上、「安全」三題噺でした。