人並み外れて「タッパ」があると、こんなに困ることが多い。同様の人を見かけたら、そっと見守って下さいね!
「タッパ」という言葉って、一般的ですか?
漢字で書くと「立っ端」。
「モノの高さ」のこと、あるいは「人の身長(の高さ)」を意味する言葉のようです。
ある世代特有の言葉ではないようで、年長者からも若い人からも発せられます。
「おまえ、タッパスゴイよねぇ!」
「タッパありますねぇ!」
自身では使うことのなかった言葉で自分のことをこのように言われることが、けっこうな頻度であります。
日本人としては、否、人種関係なくきわめて珍しい190センチ超。
人並み外れて「タッパのある」私は、それだけで「キャラが立ちまくって」います。
人は、体重は努力である程度コントロールできますが、身長は自分の力ではどうにもなりません。
大きくても小さくても、それが自分の運命だと受けとめるしかありません。
長身であることをメリットに感じることも皆無ではないですが、
困ることの方が圧倒的に多いです。
ほとんどの「標準体型者」の方には想像もつかないようなことを、日常生活でたくさん経験することになります。
ブログ開設早々にも、自己紹介を兼ねて同様の記事を載せましたが、もう1年以上前の話で読者層もだいぶ入れ替わっていて、初耳の方も多いと思われるため、重複をいとわず改めてまとめるとともに、新たなエピソードも添えたいと思います。
<同じ会話を無限に繰り返さなければならない>
初対面の方とお話しする際、間違いなく発せられる感想や質問の数々。
- 「大きいですねぇ!」(そして冒頭の「タッパありますねぇ!」)⇒「はぁ、はい。」と愛想笑いをするしかない。
- 「身長何センチあるんですか?」⇒仕方なく数字を答える。
- 「すごぉ~い!昔バレーかバスケットやってたんですか?」⇒(やってないので)「いいえ、特には…」。
- 「えぇぇ、何にもやってなかったんですか?もったいないなぁ!」⇒(別にイイだろう?と思いつつ)「そうですねぇ」。
- 「お父さん・お母さんも大きいんですか?」⇒(これは事実なので)「はい、両親とも」。
- 「お子さんも大きいんですか?」⇒(娘は180センチ、息子は186センチあるので)「はい、大きいです」。
- 「何を食べたら、そんなに大きくなれるんですか?」⇒「食生活は特に意識していません」と。
- (主に160センチ台以下と思われる男性から)「オレもせめて170センチは欲しかったよ!何センチか分けてくれねぇかな?」⇒「はい。出来ることならぜひそうしたいです」。
なんと、ここまでがほぼルーティン。
ひとり二人ならまだしも、会う人会う人すべてにこの対応。
肥満度を示す「BMI値」=19の痩せ型なので、余計に身長が目立つのかもしれません。
相手に悪意がないことはわかっているのです。
自分で言うのも妙ですが、そこには「うらやましい」気持ちも含まれていそうです。
これが、仮に「ヨコ方向に大きい」人だった場合、面と向かって「太ってますねぇ!」とは決して言いませんよね?
ですから、「あぁ、またかぁ!」と思いつつ、イヤな顔はできません。
面倒くさがらずに対応する忍耐力が鍛えられます。
<サイズの合う服がない>
スーツ・ワイシャツはすべてオーダーになってしまい、かなり高くつきます。
袖丈も股下も、既製品のLサイズより10センチ以上長いのですから…
しかも、使われる生地自体も限定されることがあります。
そんなに高級な服は要らないのですが、安い生地だと反物の段階ですでに短い寸法に切り取られていて、仕立てができないようなのです。
従って、長いサイズの服をオーダーする際には、必然的に高価な生地を選ばなければならないはめに陥ります。
ただでさえ割高なのに、まさにダブルショックです。
<体型が変わると大変>
上とも関連しますが、フォーマルな服はみな「オーダー」で調達せざるを得ません。
当然「現在の体型」に合わせて作るのが基本。
従って、「太ったりやせたり」が発生すると、気軽に買い替えが出来ないのです。
体型維持への努力は、並大抵ではありません。
<ホテルのベッドが窮屈>
宿泊で使用するホテルのベッドの長さは、たいてい2メートルに届きません。
確実に足がはみ出てしまいます。
海外出張では、日本のビジネスホテルとは格の違う高いホテルに泊まらせてもらうこともあります。
ベッドがキングサイズであることも。
しかし、「キング」なのは横方向だけ。
つまり、ダブルベッド仕様になっていたとしても、長さはシングルと変わりません。
「対角線状」に寝てみたりするのですが、やはり不自然です。
<乗り物が窮屈>
電車のドアは、必ずくぐって入ります。
車内にある吊り広告が頭に当たって、実にジャマです。
つり革のぶら下がっているヨコ方向の保護棒。
あれが、だいたいおでこの位置に来ます。
ふだん使いの路線バスは、天井が低くて立てません。
最近は低床のノンステップバスで比較的天井の高い車両も増えていますが、一方後部座席が階段状で、天井が低くなっていたりします。
飛行機はこの頃はめったに乗りませんが、エコノミークラスの座席は新幹線よりはるかに狭く、ひざが前の席にぶつかってしまって、身動きがとれません。
<仕事のデスク・椅子が低い>
働く時間の多くを過ごすことになる仕事のデスク・椅子のサイズ(高さ)が、まったく合っていません。
しかも、作業は小さいノートパソコンで行うことがほとんどです。
首・肩や腰に、大きな負担がかかります。
<外出先で、好奇の目にさらされる>
街を歩いていると、すれ違う人の多くが明らかに振り向きます。
時に「異星人」に遭遇したかのような視線を感じることもあります。
小さく傷つきます。
自分より年上の「人生のベテラン」からは、まったく面識がないのに、いきなり上記の「ルーティン質問」を投げかけられることもあります。
駅のホームで待っていても。
お店に入っても。
驚くことに、「日本人なの?」と尋ねられることさえあります。
一方、小学生の集団と出会うと、あからさまに指をさして「でかッ!」と叫ばれたりもします。
子どもは正直で、時に残酷です。
これも悪意からではない純粋な反応なので、大人げなくムカつくわけにもいきません。
もし同じような人を見かけることがあったら、ぜひそっと見守ってあげて下さいね(笑)。