今どきのシニア世代は、そんな言葉づかいはしていない
以前の記事で、最近のシニア層に対する呼称を取り上げました。
本当の「おじいちゃん・おばあちゃん」(両親の親)ではなく、面識のない・知り合いでない高齢者に対して、いきなり「おじいちゃん・おばあちゃん」と呼びかけるのはいかがなものか?的内容でした。
かつて、人生50年と言われた時代がありました。
本当に、平均寿命が50代だったのです!
そんな時代に70歳まで生きることはきわめて稀だった。
まさに「古稀」。
古来稀なりで、珍しかったのです。
文字通りの意味でしたが、いまや75歳を「後期高齢者」呼ばわりすること自体、時代錯誤なのではないかと思われるほど、高齢化は進展しています。
今のシニア層は、(もちろん個人差は大いにありますが)男女問わず元気な人は本当に元気!
かつオシャレです。
見た目や体力的要素ももちろんそうなのですが、彼らの「言葉遣い」に関しても認識違いがあるのでは?と思うことがあります。
男性はトシを重ねると、みな「ワシ」や「~じゃのぅ」としゃべる…?!
「方言」ではなく「老人ことば」として彼らはそうしゃべる。
そんな前時代的・時代錯誤的な感覚(偏見)があります。
たとえて言うなら…
「ちびまる子ちゃん」の友蔵じいさんのしゃべりが、まさに典型です。
また、「サザエさん」の波平サンは、原作本では54歳という設定のはず。
漫画の連載が始まった頃の50代半ばの年代は、あのようなイメージだったのでしょう。
しかし、そのルックスもさることながら、アニメの中では「ワシはそんなことはしておらん!」的ニュアンスの発言が目立ちます。
今どきの50代は、そんなオヤジオヤジしたしゃべり方はしていません。
磯野家の「裏のおじいさん」の年齢になっても、まず「ワシ」や「~じゃのう」とはしゃべりません。
それから、これは必ずしも高齢層ではありませんが…
昔のドラマなどで、会社の上司役を演じる俳優が「〇〇しなさい!」の意味で「〇〇したまえ!」と言葉を発する場面がありましたが、この言い回しも今ではまず聞くことがありません。
現在の年齢は、かつて(戦前?高度成長期?)の「7掛け」でちょうどいい
という話があります。
今の30歳は、7割で21歳。
つまり、現在は30歳にしてようやく成人したオトナ。
なんとなくしっくり来る感じがします。
そうなると、今の70歳は7割で49歳。
70歳にして、昔の50代前半ぐらいのイメージで捉えられるのではないかと思います。
果たして、「若く見えるならそれでいい!」と手放しで喜んでいて良いことなのか?とも感じますが。