さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

テレビにおける「ステブレレス」の横並び。民放各局がもっと「自由競争」できたら、今の過剰演出の悪循環は収まるのかも?

ネットの浸透によって、テレビ業界は苦境に立たされています。

「ニュース情報を得るだけなら、ネットニュースで十分」

「テレビはもはや不要」

といった論調も普通に聞かれる時代になっています。

 

特に情報が錯綜している昨今。

やたら「不安」を煽るだけ煽って、結果的に何ら有益な情報を提供していないマスコミの姿勢に嫌気が差す人が増えているのではないかと思います。

 

そんなテレビ業界、そしてそれを支えるスポンサーは、あの手この手で番組やCMを見せようと、相変わらず必死な取り組みを展開しています。

バラエティー番組で、進行をわざともったいぶらせて途中にCMを挟み込む「山場CM」は、もはや定番。

saewataru.hatenablog.com

他局よりも少しでも早く視聴者を取り込もうとする狙いの「ハンパ時刻始まり」。

saewataru.hatenablog.com

 

これに加え、最近定着しつつあるのが

「ステブレレス(ステーションブレイクレス)」

の動きです。

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かつて番組と番組の間には、必ずCMがありました。

 

その2~3分間のCMタイム(ステーションブレイク)を番組の中に取り込んでしまい、CMをはさまずに前の番組終了直後から次の番組がスタートする編成が、一般的になりつつあります。

「00分」の定時スタート直前に4~5分間あったスポットニュースさえも、いまや番組のなかに組み込まれてしまっています。

 

「なんとかしてCMを視聴者に見せつけよう」

「番組が変わる際のチャンネル切り替えを阻止しよう」

との姿勢が見え見えです。

 

しかしどんなことをしても、「CMに入ったらトイレタイム」は昔も今も常識です。

特に最近は3分4分間ずっとCMが流れること、CM明けはCM前と同じVTRが流れることがわかっているので、より安心して長時間席を外せます。

いくらステブレレスで番組間のCMをなくして2つの番組をつなげても、見たい番組があれば躊躇なくチャンネルを変えるのが「視聴者心理」というものです。

 

テレビ業界のこうした取り組みは、一層視聴者離れを加速する悪循環にしか思えません。

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さらに残念なのが、これがどのチャンネルもみな同様に見られる傾向である点です。

民放も民間企業なのですから、他局ともっと「自由競争」できればいいのに。

なぜどの局も談合的に「横並び」なのか?

 

VTRの巻き戻しはしない。

ヘンなところでCMを入れたりしない。

 

視聴者のストレスを招いている大きな要因。

この2つを取り除くだけで、かなり効果的に思えます。

そんな簡単な対応の出来る局、「伝統的独自色」を打ち出せる局が今どきあったら、それだけでけっこう視聴者が戻ってくるのではないか、と思います。

 

「民放連盟」(?)のような、民放チャンネルを束ねている上部組織があって、そこからのお達しがあって、「抜け駆け」は許されないしくみになっているのか?

それとも、どこまでもスポンサー企業サマの意向なのか?

詳しいことはわかりませんが…。

 

かと言って「ネットさえあればテレビなど要らない」とまでは割り切れない私です。