バラエティー番組「イニシャルトーク」「ピー音トーク」はストレスがたまるばかりで、制作サイドの悪意を感じる
「近頃のバラエティー番組は…!」と文句を言いながら、結局テレビから離れられない情けない私です。
この「TVに思うこと」カテゴリーの過去記事で、民放各社がなんとかCMを視聴者に見せつけよう、ザッピングを避けさせようと涙ぐましい(?)努力をしていることについて、さまざまな角度から触れてきました。
おそらくこれらの多くは、民間企業であるテレビ局の絶対的顧客である「スポンサー様のご意向」が影響していること。
ゆえに、個別にはなかなか対応するすべがなく、宿命として仕方がない部分もあるのでしょう。
しかし本日の話はそこではなく、
番組内での不愉快な演出手法
についてです。
それは、ワイドショー番組ではけっこうお馴染みの
「イニシャルトーク」
「ピー音トーク」
です。
芸能スキャンダルを語る際の常套手段とも言えます。
「超有名俳優Sさんと女優Kさんに、熱愛報道!」
などとイニシャルでニュースを紹介する。
しかし、それ以上実名につながる情報は明かされることなく進行される。
あるいは…
スタジオ収録の場合、現場ではMCからその実名が明らかに語られていることがわかる。
しかし、肝心の部分の音声は「ピー音」で消されている。
さらに、唇の動きで悟られないように、しゃべっている人の口の部分だけがモザイク処理される。
番組が生放送だった場合…
たとえばMCの人物だけが、「正解」の書かれている原稿ボードの中身を見る。
そして「え~~!そうなの?!」とオーバーなリアクションだけはするが、その実名は最後まで決して明かさない。
共演する出演者たちも、その場では「えええ~?誰、誰~?」と尋ねて「知りたいアクション」をとるが、番組上は「知らされない」役割を演じることになっている。
オンエアに当たっては、事前に「打ち合わせ」の場があるわけですから、彼らもその段階で当然正解は知っているはずなのに。
出演者サイドだけの「内輪話」を、公共の電波を使って行っているのと同じです。
ホンネを言ってしまえば、芸能人の誰と誰がくっつこうが離れようが、正直どうでも良いこと。
しかし、番組上で話題にだけしておいて、その実名は結局最後まで明かさないまま、というのはいかがなものか、と。
それならいっそ、そんな話題など取り上げない方がよほどマシです。
あれでは、予告編だけ見せて本編は見せないのと同じことです。
この卑怯な演出をやられると、制作サイドの悪意さえ感じて、本当に腹立たしくなります。