さえわたる 音楽・エンタメ日記

【開設後毎日更新中】はやり歌の世界、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、テレビ番組の感想、旅行記などについて綴っています

デビュー曲は「売れ過ぎない」方が後に「代表作」が生まれる~年代別にトップアイドルの実績で検証してみた

歌手にとって「デビュー曲」の重みは、格別です。

本人にとっては「一生残る」大事な作品に違いありません。

もちろん聴く側にとっても、その歌い手の「第一印象」を決める歌になるわけですから、当然そのインパクトは大きい!

 

もちろん、デビュー曲からヒットした方が良いに決まっています。

 

ところが、過去の実績を振り返ってみると、

「デビュー曲は『爆発的でなくそこそこのヒット』の方が、その後長い活躍につながる

ことに気づきました。

 

つまり、デビュー曲が大ヒットし過ぎると、その後「尻すぼみの1発屋」になってしまう。

2作目以降、あるいは数年経ってから「代表作」と呼ばれる最大のヒットが生まれる方が望ましい、ということです。

結果論であり、「狙って出来る」ことではありませんけどね。

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この世に「歌手」は、星の数ほど。

ひとりひとりは、とても語り尽くせません。

 

この「法則」は、特に「アイドル」と呼ばれる人たちによく当てはまるように思えます。

歌謡界に「アイドル」という名称が登場し出したのは、1970年代に入ってから。

saewataru.hatenablog.com

そこで、その世代の方なら誰もが知る「トップアイドル」を取り上げ、デビュー曲といわゆる「代表作」との関係を検証してみました。

 

<70年代>

天地真理

1971年のデビュー曲は「水色の恋」。

しかし、大ヒットが続いたのは3作目の「ひとりじゃないの」以降。

中でも一番の代表作として現在語り継がれる曲は、デビューから3年目、7作目のシングルとなる「恋する夏の日」です。

野口五郎

1971年のデビュー曲は「博多みれん」。

なんと「演歌」でした。

これがヒットしなかったため、2作目からポップスに転向。

「青いリンゴ」が、アイドルとして最初のシングルとなりました。

しかしこれを知る人はいまや多くはない。

代表作「私鉄沿線」がヒットするのは、デビューから5年目の1975年でした。

郷ひろみ

1972年のデビュー曲「男の子女の子」からブレイクしています。

今でもこの曲が代表作としてよく紹介されます。

よって、数少ない「例外的存在」です。

ただし、アイドル初期の数多くのヒットを抑えて現在一番知られているのは、1984年「2億4千万の瞳~エキゾチック・ジャパン」や1999年「ア・チ・チ・ア・チ~」のカバーシングル「GOLDFINGER'99」かもしれません。

西城秀樹

同じく1972年にデビュー。

しかし、デビュー曲「恋する季節」の知名度は低い。

初期のヒットとして認知されている「激しい恋」や「傷だらけのローラ」が出たのは、デビュー3年目になってから。

今でも「ワイモバイル」CMソングに(替え歌で)起用されている代表作「ヤング・マン(YMCA)」は、1979年発売です。

山口百恵

引退し「伝説の歌手」となってから、今年で40年。

1973年のデビュー曲「としごろ」は、ファンのみぞ知る作品。

2作目以降路線変更し、当時過激な歌詞が話題となった「青い果実」や「ひと夏の経験」が初期のヒット作。

同じく、今でも黒霧島酒造のCMソングに(「くろっきりですか~」の替え歌で)起用されている「横須賀ストーリー」でブレイクするのは、デビュー4年目の1976年です。

「イミテーションゴールド」「秋桜」「いい日旅立ち」「プレイバックPart2」、どれも甲乙つけがたい代表作です。

桜田淳子

同じ1973年デビューながら、デビュー曲「天使も夢みる」はあまりヒットせず。

「ようこそここへ クッククック」で知られる初期の代表作「わたしの青い鳥」は、3作目のシングルです。

その後「はじめての出来事」「十七の夏」「しあわせ芝居」などのヒットを連発します。

岩崎宏美

1975年のデビュー曲「二重唱」(デュエット)も順調なスタートではありましたが、もっと売れて初期の大ヒットとなったのは、次のシングル「ロマンス」です。

アイドル脱却につながる代表作「聖母たちのララバイ」は、デビューから7年後の1982年に生まれています。

ピンクレディー

1976年「ペッパー警部」で鮮烈なデビュー。

ヒットはしましたが、今印象に残っているのは、2作目「SOS」以降の快進撃。

特に、デビュー翌年以降の発売となる「渚のシンドバッド」や「UFO」「サウスポー」ではないかと思います。

 

<80年代>

松田聖子

1980年のデビュー曲「裸足の季節」は、CMタイアップにもかかわらず大ヒットせず。

2作目の「青い珊瑚礁」の方が圧倒的にヒットしました。

「今も世間の印象に残る一番の代表作」と言えば、3年目(8作目)の「赤いスイートピー」でしょう。

ちなみにCDセールスのトップは、グッと時代が下って1996年の「あなたに逢いたくて~Missing you」です。

田原俊彦

1980年、洋楽カバーのデビュー曲「哀愁でいと」も話題にはなりましたが、2作目の「ハッとしてGood!」の方がはるかに知名度が高いです。

代表作「抱きしめてTonight」が生まれるのは、ずっと後の1987年です。

近藤真彦

1980年「スニーカーぶる~す」が、当時デビュー曲初のミリオンとして話題になる大ヒット。

しかし、現在最も人々の意識に残っているのは、むしろ翌1981年の「ギンギラギンにさりげなく」の方ではないかと思います。

中森明菜

1982年のデビュー曲「スローモーション」は、セールス的にはいま一つでした。

イメージチェンジした2作目の「少女A」で、一気に知名度がアップ。

その後「セカンドラブ」「禁区」「飾りじゃないのよ涙は」など立て続けにヒットしますが、レコード大賞2年連続受賞につながった「ミ・アモーレ」「Desire」(1985年・86年)が代表作と言えるでしょう。

小泉今日子

同じく1982年のデビュー曲「私の16才」は、あまりヒットせず。

最初のベストテン入りは、2年目83年の5作目のシングル「真っ赤な女の子」。

最初の1位獲得は、84年の「渚のはいから人魚」。

彼女の代名詞とも言える「なんてったってアイドル」は85年発売です。

 

<90年代>

SMAP

1991年のデビュー曲「Can't Stop!! -LOVING-」は2位どまりで、あまり知られていません。

最初の1位は94年「Hey Hey おおきに毎度あり」。

これらより注目されたのが、96年「青いイナズマ」98年「夜空ノムコウ」など。

そして、2003年の代表作「世界に一つだけの花(シングル・ヴァージョン)」につながっていきます。

安室奈美恵

1992年のメジャーデビュー曲「恋のキュート・ビート/ミスターU.S.A.」は、ユニット「SUPER MONKEYS」の一員としてでした。

ユーロビートのカバー曲「Try me~私を信じて」で注目されたのが95年。

同年、小室哲哉プロデュース第1作、「Body Feels EXIT」が最初の本格的ヒット。

代表作「CAN YOU CELEBRATE?」が出るのは、デビューから5年経った97年です。

浜崎あゆみ

モデル業から転身し、歌手「浜崎あゆみ」名義での初シングルは、1998年の「poker face」。

翌99年「A」で、シングル初の1位を獲得していますが、代表作と言える「SEASONS」がリリースされたのは、さらに翌年の2000年です。

Kinki Kids

1997年のデビュー曲「硝子の少年」から、現時点で41作連続1位を獲得しています。

その観点では比較が難しいのですが、イメージ的に真っ先に思い浮かぶ代表作と言えば、やはりデビュー曲。

その点では、彼らも「例外的存在」です。

モーニング娘。

メジャーデビュー曲は、1998年に5人体制で歌われた「モーニングコーヒー」。

しかし、初の1位は3作目の「抱いてHOLD ON ME!」。

代表作「LOVEマシーン」は99年、7作目のシングルです。

1999年のデビュー曲「A・RA・SHI」から1位発進。

2007年「Happiness」や2008年「One Love」なども代表作候補ですが、デビュー曲のインパクトが絶大。

その意味では、彼らも「例外的存在」です。

 

<00年~>

AKB48

2006年のメジャーデビュー曲「会いたかった」がシンボリックによく取り上げられますが、セールス的に初めて1位を獲得したのは2009年の「RIVER」。

これらを上回るのが、以下の3作。

ヘビーローテーション」は2010年、「フライング・ゲット」は2011年、そして最大の代表作「恋するフォーチュンクッキー」は2013年です。

乃木坂46

2012年のデビュー曲「ぐるぐるカーテン」のみが2位発進。

インフルエンサー」は2017年、「シンクロニシティ」は2018年。

このあたりが代表作になるのでしょう。

最近はAKBの「公式ライバル」として本家をしのぐ勢いですが、今後これらを超える「話題作」が生まれるかどうか…

欅坂46

2016年のデビュー曲「サイレントマジョリティー」から1位。

これまで8作のシングルすべて1位を記録していますが、2017年「不協和音」中の「僕はイヤだ!」のひと言で、一気に代表作の座を獲得した感があります。

 

デビュー曲がさほど大きな話題にならなくても(ならない方が)結果有名になれる…

ほんの一部ですが、「法則」はかなり生きているようです。