さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

【懐かしい歌No.45】「摩天楼ブルース」東京JAP(1984)

1982年にバンド結成しデビュー。

この「摩天楼ブルース」は1984年にリリースされました。

 

冒頭のクレジットにあるように、80年代の音楽シーンを彩った作詞:売野雅勇、作曲:筒美京平という強力タッグによる楽曲です。

 

「大都会の夜のハイウェイ」

「妖艶なオトナの雰囲気」

を想起させるオシャレなサウンドが、なんとも魅力的に響きます。

冒頭コンガ(打楽器)から始まる、ちょっとラテン風味を感じさせる印象的なイントロ。

明確に刻まれる4ビート。

ハーモニカの音色から、そこはかとない哀愁も感じさせます。

 

作曲の筒美京平については、かつて単独の記事として取り上げているほど敬愛しています。

あのジャニー喜多川同様徹底して「裏方」に徹し、表舞台には出てくることのない作家ですが、彼の存在なしにJ-POPは語れないと言って過言ではない、ホントにスゴイ作曲家なのです。

saewataru.hatenablog.com

この記事では、アイドルポップスの第一人者的な書き方で紹介しました。

事実、特に70年代から80年代にかけて輩出した歌手の数がハンパない!

 

もちろん、アイドルだけでなく「オトナのポップス」でも名曲を手がけています。

リンク記事と重複しますが、特にレコード大賞を受賞した2曲

尾崎紀世彦また逢う日まで」(1971)

ジュディ・オング「魅せられて」(1979)

は、時代を超えて語り継がれて欲しい曲です。

 

そして、この「摩天楼ブルース」も。

Aメロ・Bメロ・サビが非常にクリアで、かつそれぞれが「覚えやすい」のが最大の特徴。

 

特に、タイトルフレーズが登場するサビ部分では、リードヴォーカルが

「まてんろうブルース…」

と歌う間に、バックコーラスが

「ウソのつけない~ 女はつらいね」

と「掛け合い」を演じている。

そして最後の

「Oh Baby baby blue」

では、3度の「ハモリ」で締める。

 

ソロヴォーカルでは決してできない演出が施されているのも、なんとも心憎いところです。

 

このような雰囲気のある作品も手掛けることが出来るなんて…

その作風の幅広さは、もはや天才の域も超越している、とただただ脱帽です。

残念ながら目立ったヒットにはなりませんでしたが、いま聴いても古臭さを感じさせない名作のひとつだと思います。

 

www.youtube.com

 

ちなみに、画像中に時々「赤い矢印」の点滅する箇所がありますが、これは何か?!

実は、現在もDJとして活躍している赤坂泰彦が、このバンドのドラマーとして活動していたので、それを指し示しているのです。