平成時代の天皇誕生日が平日に戻って改めて思う、日本の長期休暇の少なさ、米中との意識の違い
1989年(平成元年)から30年間、12月23日は祝日でした。
平成になった時点で、新たに天皇誕生日が祝日として「追加」されました。
昭和時代の天皇誕生日だった4月29日は「みどりの日」に、そしてその後「昭和の日」に名称変更されましたが、祝日としては存続しています。
現在「文化の日」と呼ばれている11月3日も、元をたどれば明治天皇の誕生日でした。
一方、大正天皇の誕生日である8月31日は、昭和以降ずっと平日です。
実のところ、平成になった時のように、令和になったら2月23日が「新たに」祝日と制定され、12月23日は名称を変えて休みのまま残ると思っていました。
しかし、今年から本日は平日になってしまいました。
つまり、2019年は祝日としての「天皇誕生日」がない年になったわけです。
これは、戦後まもなく制定された祝日法のもとでは、初めてのケースです。
もちろん、
「時代変わりの一時的なタイミングのずれでたまたまそうなっただけで、来年になれば2月に新たに祝日が出来て、1年全体で見れば変わらないんだからイイじゃん!」
とも考えられます。
でも、クリスマスシーズンに休みが1日なくなるのは、単なる1日には代え難いモノがあるのでは?とも。
この年末年始は「たまたま」曜日の並びで最大9連休、という方も多いのかもしれません。
それでもきっと過ぎてみれば「あっという間」でしょう。
年越しの休みは儀礼的な意味合いがあり、GWやお盆とはちょっと違った気分になることも影響していそうです。
そもそも、仕事その他の事情で連休にならない人も多いはずです。
コンビニオーナーの「元日ぐらい休ませろ!」騒動もありましたし…
令和になった時の「臨時祝日」でカレンダーが10連休になった時も、同様の記事を書きました。
たかが本日1日だけで発想が飛躍してしまいますが、つくづく
日本の長期休暇はスケールが小さい
と感じてしまいます。
仕事の場面で、もっとそれを痛感することがあるのです。
海外子会社の業務活動。
実務上、本社所在地のスケジュールに合わせて欲しいと思うことが多々起こります。
しかし、休日に関しては完全に「本国優先」になります。
ヨーロッパは仕事上つながりがないのでよくわからないのですが、アメリカの場合。
彼らのほとんどは、12月半ばくらいから、早い人だと12月上旬から年内いっぱい「長い長いクリスマス休暇」をとるのが当たり前になっています。
平日・休日お構いなしです。
この間、グローバル連携に関する業務はほぼ完全停止になってしまいます。
だからと言って、日本の本社がそれに合わせて休めるか?
それはゼッタイにありえません。
アジアでも…
東南アジアはあまり意識したことがないのですが、中国の正月である「春節」の盛り上がりはすごい!
暦の上では4~5日間ぐらいらしいのですが、それにくっつけて10日以上の休みをとるのはごく普通のようです。
中国全土がそういう風土なのか、中国の子会社だけが特別なのか?(おそらくそんなことはない)
クリスマス休暇より厄介なのが、この「春節」の時期が毎年微妙にズレること。
ある年は1月下旬だったり、またある年は2月中旬だったりするのです。
同じく、この時期は中国と関わる仕事は停滞します。
一番気の毒なのが、各拠点で働く日本人の現地駐在員たちです。
クリスマス休暇中も、日本が営業中は「橋渡し役」として休めない。
では、日本のお正月3が日休めるか?
アメリカでは1月2日から通常営業です。
ましてや、春節の時期など日本は祝日とはまったく縁がない時期。
わずかばかりの「現地赴任手当」では到底報われない苦労をしているのでは、と思います。
日本人の国民性からして、世の中に10連休以上の長期休暇が根付くことは望めないように思えてきます。