さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

NHKのミニテーマパーク「スタジオパーク」(渋谷区)と、放送の歴史を伝える「放送博物館」(港区)

渋谷駅から、国内有数のオシャレなショッピングロードである公園通りの坂道をゆっくり上がり切ったところ。

もしくは、原宿駅から広大な代々木公園を横目に見ながら進むと、代々木競技場を背にする形で、NHKホールが姿を見せます。

 

「おぉ、ここで紅白やってるのかぁ…」「昔、ここのステージに立ったなぁ」

などと思いながら、ホールを横目にしばらく歩く。

 

すると、隣接するNHK放送センターの角に、NHKスタジオパークの入口があります。

渋谷駅からシャトルバスの運行もありますが、バスに乗るほどの長距離ではありません。

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ここは、いわばNHKの「ミニテーマパーク」

入場するとすぐ、映画館のスクリーン並みの超特大画面の映像が我々を迎えてくれます。

続いて、現在放送中の朝ドラのセット写真や解説パネルのコーナーがあります。
圧巻なのは、ボタンを選ぶと過去の朝ドラや大河ドラマ映像が一気に見られる画面。
50年以上に及ぶ、ものすごい数の画像ストックです。
通路の反対側には実際に使われた衣装や小物、また出演者の顔写真とともにサイン色紙も展示されています。

また体験コーナーとして一番興味深いのが、「スタジオパークNEWS」
本当のテレビカメラもある実際のスタジオで、ニュースキャスター・リポーター・お天気キャスターになりきって原稿を読むことができます。
すると、自分の姿の背景に、ニュース画像や天気予報の日本地図が合成で映し出される。
そんな楽しい体験もあります。

見学通路の途中には公開番組のスタジオがあって、タイミングによっては実際に生放送している場面や収録の現場を見物することも出来ます。

www4.nhk.or.jp


ほかにも、過去の人気番組にちなんだクイズを3択で回答するディスプレイが多数並んだコーナーがあったりもします。
懐かしい記憶をたどる問題が多いのでやってみたいと思うのですが、たいていは家族連れの子どもたちに占領されてしまっていることが多いです。
また別の通路には、NHK国際放送が世界に向けた映像を見ることもできます。

実際にその番組を見ていなくても、さまざまな形で制作の裏側を垣間見ることが出来る体験型施設です。

入場料200円で、けっこう長い時間滞在して楽しめます。
年に何回かは無料入場可能な日もあります。

常設展示は同じものでも、時間が経てば新しいドラマや番組が始まるので、行くたびに新鮮な気分で見物することが出来ます。

ちょっとした時間潰しにもってこいなスポットです。

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一方、港区の東京タワーのすぐ近くには、別に「NHK放送博物館があります。

 

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 入口横にある「愛宕神社」のイチョウが美しいです。

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博物館は小高い丘の上にあって、屋外のエレベーターに乗って入場します。

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ここは、NHKが渋谷に移転する前に拠点のあったところ。

いわば「ニッポンの放送の発祥地」です。

 

スタジオパークが「遊び」の要素を多く備えているのに対し、こちらは「放送の歴史」を身近に感じられる画像や展示物が多数取り揃えられています。

 

ラジオ草創期の実際の音声や、過去のさまざまな番組の懐かしい画像(ドラマに限らず、ニュースやスペシャル番組)や台本の実物が見られるほか、珍しい放送機器設備も展示されています。

 

場内は基本撮影禁止なのですが、唯一OKだったのがこの展示コーナー。

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昔は、テレビがあってみんなで卓袱台を囲むこんな「お茶の間」が当たり前の風景でした…

 

過去の紅白の様子や、オリンピックの「金メダル」シーン(柔道の山下泰裕、水泳の鈴木大地北島康介岩崎恭子ノルディックスキーの萩原健司など)も放映されていて、思わず立ち止まって見入っていました。

 

「過去」だけではなく「未来」についても触れられています。

中でも、映画のスクリーンサイズもあろうかという大画面に映し出される8K画面が見られる「シアターコーナー」は、時の経つのを忘れてしまうほどの迫力です。

 

全国各地の博物館をいろいろ見て来ましたが、情報量の点ではトップクラスに入ると思います。

もちろんそれもうれしいですが、ここの最大の魅力は

「入場無料」であること!

受信料を支払っているのだから、そのくらいは、とも思いますが。

 

「ニュースならネットで十分。だからテレビなんて要らない」人が増えてきているようです。

そんな時代ではありますが、ラジオの時代からの一連の放送の歴史を体感すると、「オトナの社会科見学」をしたような気分になれる…

それがこの2つの施設です。