伊能忠敬の日本地図の原風景を求めて~全都道府県旅行記・千葉県その2
このブログで旅行ネタを連載する背景にあるのは、「旅が好き」⇒「地理が好き」という嗜好です。
学校の授業でも、とりわけ地理を学ぶのが大好きでした。
社会科の教材で渡された地図帳を、授業時間以外でも飽きずに眺めている少年でした。
紙の上で世界旅行をしているような気分になっていました。
今回の旅行の行き先は、そんな好みもあって「日本で最初に本格的な日本地図を作った人」をもっと詳しく知ろう、との思いから選びました。
その名は、伊能忠敬。
歴史上の人物として、その名をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
商人をリタイアした50代から10数年かけて、日本一周の測量旅行に出かけるという、とんでもない偉業を成し遂げた人物です。
その生家が、東京からそう遠くない千葉県香取市(旧・佐原市)にありました。
全国的に有名な岡山県倉敷市の「美観保護地区」のミニ版のような、小川と小さな渡し船の船着き場、伝統的な建築物の建ち並ぶのどかな風景のエリアに出会います。
その一角に、伊能の旧宅と日本地図にまつわる小さな記念館が建てられています。
古く江戸時代に一歩一歩足で歩いて作り上げられたという当時の地図は、現在のモノと重ね合わせてもほとんどズレがない、それはそれは見事なもの。
記念館にはその地図のラインの実物があるのですが、本当に驚くほど現在の日本地図の姿を再現しています。
歩いて調べたであろうに、どうやってこんなに正確な測量が出来たのか?
彼の人生の大偉業を、静かな田舎町の風景の中に偲ぶことができます。
と共に、今で言えば定年退職をした年代からでも、このような大きなチャレンジを行うことが出来る…
いくつになっても、「まだまだ人生これから」!
そんな励みにもつながった小さな旅でした。