織物の街をゆっくり歩いた思い出~全都道府県旅行記・群馬県
栃木県同様群馬県も、東京から近距離にありながら、わざわざ出かけて行く機会は少ない県の1つです。
東北・北海道方面に向かう時に通過するわけでもなく、その点でますます縁遠い。
そこで、前回の栃木県旅行の際、せっかくなので足尾銅山から群馬県の一部にも足を伸ばしたのです。
場所は、栃木県との県境にある桐生市。
桐生駅を起点に、気のおもむくまま辺りを散策してみました。
桐生は、「織都1300年」を掲げる、織物で知られる街です。
「西の西陣、東の桐生」とも呼ばれます。
その古い街並みは、重要伝統的建造物保存地区にも指定されていて、織物関係の蔵や町屋・工場などが江戸時代からの面影を残したまま活用され、区画も当時のままきちんと整理されています。
付近を流れる渡良瀬川沿いには、「織姫町」なんて美しい地名も存在します。
「観光」を前面に打ち出すほど全国的に有名なスポットがあるわけではありませんが、その分観光客でごった返すこともなく、静かに土地の味わいを楽しむことができます。
旅は「人」を見に行くのではなく、「風景」を見に行くのが目的なのですから。
実は、群馬県には何回となく足を踏み入れているのです。
ところが、その行き先のほとんどは、出張先としての県内の中心都市である前橋か高崎ばかり。
通勤の延長のような形で、ただ新幹線に乗って駅とオフィスを往復するだけの行動。
特に高崎は行った回数が多く、周辺の地理にはかなり詳しくなりました。
一度だけ少々空き時間があった時に、駅からバスに乗って「慈眼院(高崎白衣大観音)」にお参りに行ったことがあります。
仕事ばかりで、残念ながら群馬県をじっくり満喫する機会にはなかなか恵まれていません。