【懐かしい歌No.21】「truth」嵐(2008)
先日、活動20周年を記念して5人揃っての記者会見を行った嵐。
「来年いっぱい」の期限に向けて、さまざまなイベントが企画されている様子。
今後一層メディアへの露出が増えそうです。
これまでのシングルをデジタル配信で一斉再リリースしたら、トップ100のうち60曲を嵐が席巻した、なんてニュースもありましたし、相変わらず話題は豊富です。
1999年のデビュー曲「A・RA・SHI」以来、ほとんどの曲がトップ1の座を獲得しています。
しかし、この前の日曜日配信限定で発売された新曲「Turning Up」を含めたシングルのうち、「誰もが知る国民的ヒット曲」と呼べるものはどれ?と尋ねられると、少しばかり考えこんでしまいます。
思いつくままに強いて挙げれば「サクラ咲ケ」「Love so sweet」「Happiness」「Monster」あたりでしょうか。
ユニットとしての人気や知名度が抜群なのは、今さら言うまでもない事実です。
しかし、それぞれの楽曲という観点で見ると、どうしても印象が薄いと感じてしまいます。
自慢でも何でもありませんが、ジャニーズ系もAKBグループも含めて(ひとりでCDを何十枚も買い込むような熱狂的な固定ファンは別として)「今どきの歌」も万遍なく聴き込んでフォローしているつもりです。
それでもそう思えてしまうのは、どの歌も1位の座がいずれも1週限りで、消耗品的にどんどん忘れ去られていく、そんな致し方ない時代環境があるのかもしれません。
そんな中、一番の好みと言えるのが、2008年に発売された「truth」。
この年のCD売上No.1に輝いた楽曲です。
4ビートを強く意識したムードの暗いトーンのサウンドに乗せて、歌唱力抜群の大野クンのヴォーカルをメインに、美しく切なく歌い上げられています。
冒頭Aメロの超低音からサビまで、2オクターブを超える音域。
Bメロでの違う歌詞の掛け合い。
サビに入る前の「♪かなしみ」フレーズの効果的なアクセント。
そして、シリアス感全開のサビへ…
一貫して、どこへ飛ぶかわからない複雑で「忙しい」メロディー運びになっています。
2番のあとの、なんともミステリアスな間奏も印象的です。
全体的にピアノとストリングスをベースに構成されているバックのアレンジが難易度最大で、ただただスゴイです。
個人的に、彼らの楽曲の中での最高傑作だと思っています。