さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

ネガティブに語られがちな「一発屋」(芸人・歌手)だが、実に偉大だと思う

一発屋」と聞いて、どんなイメージを持たれるでしょうか?

おそらく大半は「線香花火のように一瞬だけ輝いて、そのあとは落ちて(消えて)しまう存在」かと思います。

 

お笑いの世界では毎年のように、文字通り「一発ギャグ」を武器にしてメディアに露出する芸人・タレントたちが出てきます。

しかし、その後は多くの場合「今は流行ってるけど、年を越えたら消えるね…」と揶揄されたりします。

その年の「新語・流行語大賞」(最近は大賞自体、だいぶ権威が落ちてきた感もありますが)に選ばれると、翌年以降は消えてしまう…そんなジンクスさえ囁かれるほどです。

実際、わずか数か月でパタッとその姿を見なくなる人たちは後をたちません。

はやり歌の世界でも、ポップス・演歌を問わず、1曲限りのヒットを残して、その後表舞台から姿を消した歌い手は数知れません。 

 

このように、「一発屋」はどちらかと言うとネガティブなイメージで語られることが多いようです。

しかし、芸能界でたとえ「一発」でも当てることが出来る…これは宝くじに当たるよりも奇跡と言えるかもしれません。

 

「一発」をゲットした人はほんの一握り。

ほとんどの人たちは、その一発さえ叶えられることがありません。

一発屋」、実に偉大な存在と尊敬します。

 

そして、「一発屋」は本当に消えてしまっているのか…?

 

たとえば歌手、特に演歌歌手の場合、ヒットして1回でも紅白に出ようものなら、その実績で翌年以降いわゆる「営業」の仕事が途切れることがなく、1曲で家が建つ、否、1曲で一生食っていける、そう言われます。

カラオケで歌われれば、本人にも印税が入ります。

全国で何年・何十年にわたってのべ何万回歌われているかと考えるだけで、相当なものになることは容易に想像できます。

お笑いの世界でも、「一発」で得た知名度をベースに、TVではなくステージで、同じく「営業」という名の地道な活動を続けて、しっかり生き残っているケースが少なくありません。

 

「一発」を世に出すことの難しさを痛感している者の、まさにホンネです。