言葉が時代に取り残された呼び方、実体に合っていない呼び方
以前の記事で「パンツ」の意味が時代とともに変化したことに触れました。
モノの呼び名の変化は、特にファッションの世界で著しいと感じますが、それ以外でも時代の変化とともにどんどん変化します。
そんな中で、時代は変わって(進んで)いるのに呼称が追い付いていなかったり、言葉が実体と異なって(実体を正確に反映していない)いたりするケースがあることに、ちょっと興味を惹かれました。
靴を収納する場所、今は「靴入れ」だったり「シューズクローゼット」と呼んだりするのが一般的でしょう。
しかし、かつてよく使われていた履物を入れる場所としての「下駄箱」という呼び名も現役です。
学校や銭湯などでは、まだ使われているのではないでしょうか。
さらに、今はどうなのかわかりませんが、私が小学生の頃、校内での上履き靴は学校に置きっぱなしではなく、必ず家に持って帰る習慣がありました。
その際、その上履きを入れる袋を、なんと「ぞうり袋」と呼んでいました。
東北だけで使われていた言葉だったのでしょうか…
子ども心に強烈なインパクトのある呼び名でした。
筆記用具入れ、今では「ペンケース」と呼ばれます。
これも「筆箱」「筆入れ」がかつての呼び名でした。
さすがに今は死語でしょうか…
一方、時代と関係なく、なぜそういう呼び方が定着しているのか不思議に思うこともあります。
「歯磨き粉」。
普通歯磨きは、チューブに入った半固体(半液体?)ですが、なぜ「粉」なのか?
原料が粉だからそう呼ぶのか?
浴室の「脱衣所」。
脱いだらあとで必ず着るはずですが、なぜか呼び名は「脱ぐ」だけ。
「更衣室」という名前ももちろんありますが、ロッカールームで使うことはあっても、浴室では通常使わない。
ちょっと不思議だなと思ったので、書いてみました。