さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

なぜ「容疑者」ではないのか?

ここのところ、高齢者ドライバーによる交通事故がメディアに大きく取り上げられています。

突如始まった問題ではないのでしょうが、高齢化社会の世の中で高齢者によって尊い命が奪われる痛ましいケースが多いので、注目されているのでしょう。

 

そんな中、少し前になりますが、87歳になる元通産省のお偉方が事故を起こし、幼い女の子とそのお母さんが犠牲になる痛ましい事故が起きました。

運転者を現場に立たせての実況見分の様子がTVに出ていましたが、おぼつかない足取りを見て、おおよそまともな運転など出来る状況でないことを、なぜ自ら認識し、運転からのリタイアを潔く決断できなかったものかと、やりきれない気持ちになります。

 

それはともかく、この事件の報道では、人の命を奪った(過失致死にせよ)「犯罪者」を「元院長」と「肩書(=一種の敬称)」で呼んでいるのが気になります。

法律上の細かい話はわかりませんが、通常悪いことをしたら、みな「〇〇容疑者」と呼ばれていますよね?

遠い昔、ニュースで犯罪者は呼び捨てでした。。

いつからか、犯罪者にも人間としての尊厳を認めて(?)「容疑者」が付くようになりました。

 

かつて社会的地位のあった人物だけ、なぜ犯罪をおかした後もこうして「肩書付きで崇め奉られる」なのでしょうか?

職業や経歴がどうであれ、人の命を奪った人間なのだから完全に悪質な「容疑者」ではないのかな、と。

(細かい話ですが)「エライ人が事故を起こした」ことをあえて話題として強調したいのなら、「元院長の〇〇容疑者」とすべきだと思います。

あくまで犯人なのですから。

 

これと同列に論じることではないかもしれませんが、かつて国民的アイドルグループのひとりがやはり交通事故トラブルを起こした際、「〇〇メンバー」と報じられていました。

いきなり「容疑者」呼ばわりはなにかしら問題があるとして、報道機関iでの「横並び協定」あるいは事務所側からの圧力でもあったのでしょうか?

私の記憶の限りでは初めての使われ方だったため、別の意味で違和感を覚えたことがあります。

もっと最近、女性問題でグループを脱退した元アイドルの呼び名も、やはり「〇〇メンバー」でした。

不思議な特別扱いですね。