さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

「集団お見合いパーティー」に参加した話。ただし…

婚活にはさまざまなスタイルがあります。

今どき、ネットでのお相手探しも非常に多いですが、事が事だけにやはり多くの人たちと「直接」出会って…と考える風潮も根強いようです。

 

そうした出会いをプロデュースする組織は数々ありますが、それに関連してある日のこと、演奏仲間のひとりがちょっと興味深い話を持ってきました。

定期的に「集団お見合いパーティー」を行っている団体が、パーティーのBGM生演奏係を探している、というのです。

場所が場所ですし、しかもパーティーの邪魔にならないように、静かなクラシックは最適、ということで早速交渉成立。

月に1~2回、週末に都内のかなり豪華なホテルの一室を借り切ってのパーティーに、5~6人の演奏スタッフの一員として参加することになりました。

 

入会金やパーティーへの参加費は、自分だったらちょっと手が出ないと思う額でしたが、それでも男女各30人ほどの枠は毎回いっぱいで、実にゼイタクなパーティーです。

 

前半は「名刺交換タイム」で、全員と会話が出来るよう、1人3~4分で順々に交代して進んでいきます。

そして、間にバイキング立食タイムをはさんで、後半はフリーにそれぞれが気に入った相手にアプローチしていくというもの。

我々は、受付開始時刻から始まるまでの「見知らぬ人たちが集まる、なんとも間が持たず気まずい時間(15~20分ほど)」を埋めるべく小さなステージで静か目の曲を演奏。

皆が集まり司会者が話を始めると一旦中断。

そして、緊張感がまだ解けない前半パートから食事時間中適宜演奏を入れ、後半の「アタックタイム」、我々は休憩。

パーティー終了後お見送りとして、また5~10分ほど演奏します。

 

拘束時間は計3時間ほどですが、途中休憩があるので実質演奏時間は1時間程度。

メンバーは同じですし、レギュラー出演しているので、本番用に特段リハーサルを行う必要もありません。

そして何と言っても、会場がリッパなのでバイキングで供される食事も豪華。

参加者たちは食事をするのが目的ではないので、終了後はたいてい大量に食事が余ります。

残った料理はもったいないので、我々が食べ放題としてありがたくいただきます。

 

また、年に何回かは東京湾クルーズ船を貸し切ってのパーティーもあったりして、我々は準備と称して本番クルーズの前に同じコースを事前に1周させてもらえるのです。

パーティーはたいてい夜でしたから、事前クルーズは夕刻。

海から眺める東京の風景は、まさに絶景でした。

 

その後その運営会社はつぶれてしまって、パーティーも自然消滅してしまったのですが…

楽しいことをやって、おいしい料理と謝礼までいただいて、それはそれはおいしいバイトの思い出でした。