「完全」週休2日制の意味はわかっていたが…
求人広告の雇用条件として、給料や勤務時間とともに必ずあるのが「休日」についての記載です。
日本で週休2日制が始まったのは1970年代頃と言われていますが、世の中に定着したのはもう少し後のようです。
かつて学校は土曜日通学していましたし、企業の土曜日出勤も当たり前でした。
土曜日だけ午前中までの勤務、いわゆる「半ドン」なる言葉もありました。
銀行も、今では土日完全に休みですが、当初は第2土曜日だけ休みでした。
「週休2日制」と聞くと、毎週2日休みがあるような語感がありますが…
月のうち1週でも「1週間7日のうち休みが2日ある」のが単なる「週休2日制」で、どの1週間7日のうち2日が「必ず」休みになる場合のみ「完全週休2日制」です。
極端な話、1か月のうち1週だけ2日(たとえば日曜・水曜)休みがあって、あとは月曜から土曜までビッシリ働く場合でも、表現としては「週休2日制」にはなるわけで、誤りではないけれど、働く側からすると「月に5日しか休みがなくても週休2日制」っていうのはちょっとズルい感じがしますね。
「完全週休2日」と言うと、なんとなく「土日休み」と解釈してしまいますが、休みが飛び飛びであっても(たとえば月曜・木曜)「完全週休2日制」ではあります。
私自身、一時期実際こういう勤務形態の会社に在籍していたことがありました。
もちろん「完全週休2日」の意味はわかっていて、
「土日連続じゃなくても、結果的に同じ日数休めるからいいじゃん!」
「土日勤務だと通勤ラッシュも緩和されるし、平日に休みがとれれば、役所や銀行など平日しか出来ない手続も出来て便利」
など、メリットの方に目が向きがちでした。
それはそれで事実だったのですが、それまで長年「土日休みが当たり前」の生活をしていた身にとって、この環境変化の影響は意外に大きいものでした。
「平日5日間は仕事して、休みは連続してあるのだから1日は安心して存分に遊んで、もう1日は元気ならば遊ぶ、疲れていたら休養に充てる」、そのリズムが思いのほかカラダに定着してしまっていたことに気づかされたのです。
休みが飛び飛びになると、確かに連続勤務の日数は2日ないし3日になってその分は一見ラクなのですが、2日働いても5日働いても、働き終わったあとの疲れは大して変わらないことが体感的にわかってきたのです。
休みが1日しかないと、(気持ちの持ちようも大きいのでしょうが)「気分転換」「遊び」の気持ちが半減して、即「明日はまだ仕事だ…」モードになりがちです。
1日単位の休みだと、「休養」は出来ても「リフレッシュ」効果はなかなか期待できないものだと感じました。
さらに、土日が休みでないと、友人と遊ぶにもスケジュールが合わないことが多いことを思い知らされ、これは大きな痛手でした。
同じ「完全週休2日制」でも、しっかり働いて「土日は連続して休んでリフレッシュ」が、私にとってはベターです。