さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

ソロアイドル史第8章~1978年デビュー組

伝説の番組、TBS「ザ・ベストテン」が始まった1978年、ソロデビューシンガーは多彩な顔触れとなりました。

 

レコード大賞の最優秀新人賞は、前年11月に「迷い道」(現在過去未来~の歌い出しで当時話題に)でデビューし、続く「かもめが翔んだ日」で知名度を上げたシンガーソングライター・渡辺真知子でした。

当時アイドルと呼ぶには遅い21歳でのデビュー、そもそもアイドルよりニューミュージックに近い範疇でした。

3曲目「ブルー」まではヒットを連続するも、その後1年ほど低迷期が続き、デビュー時の勢いだけかと思われた中、2年後の1980年、それまでとは異なる曲調の化粧品CMタイアップ「唇よ、熱く君を語れ」で再度のブレイクを果たします。

 

また同様にアイドルとしてではないデビューを果たしたのが、「東京ららばい」でシングルデビューした中原理恵です。

19歳とは思えない大人のイメージが先行してヒットを飛ばした一方、「欽ちゃんブーム」の一環である「欽ドン」にレギュラー出演。

シンガーのイメージとは正反対の名コメディエンヌぶりで話題になりました。

 

当時のアイドル路線でデビューし最も実績を残したのは、「スター誕生」からデビューした石野真子でしょう。

デビュー曲「狼なんか怖くない」は、ひとつ前の世代でフォークブームの中心的存在だった吉田拓郎が作曲を手がけた楽曲。

「私の首領」や「失恋記念日」等を経て、1980年にデビュー曲と並ぶ代表作とも言える「春ラ!ラ!ラ!」をリリースしています。

 

そして、第5章でも若干触れた石川ひとみも、この年のデビューでした。

デビュー曲は「右向け右」。

当時はアイドルと言えばルックス重視で歌の上手いヘタはあまり問われなかった中にあって、石野と並び高い歌唱力を持っていた彼女でしたが、代表作と呼べるヒット作にはなかなか恵まれません。

そしてデビュー4年め、11枚目のシングルとして起用されたのが、前回触れた三木聖子のデビュー曲のカバー、「まちぶせ」です。

このヒットを受け、12枚目はまたも三木聖子の3枚目のシングル「三枚の写真」。

同じ歌手の楽曲を2回連続でカバーするという、制作サイドの狙った文字通りの「二匹目のドジョウ」作戦は、残念ながら功を奏すことはありませんでした。

その後、劇団四季の「メモリー」のテーマ曲も発表しています。

 

ソロではないので少し脱線しますが、ジャニーズに「ジャニーズジュニア」がいたのと同様、あのキャンディーズにも「キャンディーズ・ジュニア」という3人組のユニットが存在しました。

その後トライアングルとグループ名を変え、「トライアングル・ラブレター」でデビューしました。

そういえば、「ピンクレディー・ジュニア」ではないのですが、どう見てもピンクレディー人気に乗じたとしか思えないイメージで1977年に「アバンチュール」という楽曲でデビューしたキャッツアイというユニットもいました。

 

ちなみに、この年デビューの男性新人には、「青葉城恋唄」のさとう宗幸がいます。