さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

【番組紹介】「マツコの知らない世界」でトーク力の素晴らしさを見た

現在「録画をしてでも見たいと思う」バラエティー番組のひとつが「マツコの知らない世界」(TBS系、火曜日20時57分~)です。

当初深夜番組だった頃は知りませんでしたが、5年ほど前ゴールデンに登場してから欠かさず見るようになりました。

 

大雑把な番組内容は…

マツコ・デラックスが毎週登場するある特定の世界・領域に人生を捧げたスペシャリストとトークを繰り広げる。

ゲストは、自らの得意ジャンルや現在はまっているものをマツコに紹介・プレゼンをするというものです。

 

1回の放送でゲストが2組(基本的に1人ずつ、時に複数)登場しますが、各コーナーは基本的に1対1のトークで進行され、バラエティー番組に必ずといってよいほど登場する複数の「コメント(ひな壇)ゲスト」はいません。

 

トークのみで前半・後半が構成されているのがこの番組の大きな特徴であり、それを成り立たせているのは、ひとえにマツコの話術の巧みさだと思います。

ゲストは(ごくたまに芸能人も登場しますが)基本的に一般人で、マツコより年長者も多いのですが、最初の挨拶の時こそ敬語を使っていながら、気がつくとたいてい「タメ口」になっていたり、時には相手を呼び捨てで呼んでいたり。

それが全然不自然でも不快でもないのが、実に不思議で興味深いです。

ふだんいわゆる「おネエ言葉」でしゃべりながら、時折オトコの面を見せ、スタジオスタッフに対して「お前ら何やってるんだ、コノヤロー!」的な暴言(?)を吐くタイミングも、ある種絶妙で楽しいです。

 

食べ物や食材に関する話題が3回に1回、またはそれ以上の割合で紹介されますが、翌日にはそれが売り切れ現象を起こすこともあるようで、かなりの経済効果を持ってもいるようです。

 

一応1時間番組ではありますが、通常民放の1時間番組が毎時00分から54分まで、CMを含め54分間の枠となっているのに対し、この番組は3分繰り上げの「57分始まり」さらに終わりも10時ぴったりなので6分延長、つまり通常の1時間番組より毎回9分も長い「特別編成」=「特別扱い」なのです。

 

当初マツコ・デラックスが画面に登場し出した時には、よくある「一発屋芸人」と一緒に扱われて、「キワモノはすぐ消える」的な言い方をされていたのが、いまやアンケートをとれば「最もコメント力のあるタレント」に名前が挙がるほどの存在に。

かつての評判はなんと浅はかな見方だったのか、と彼の偉大さを再認識させられます。