さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

なんでも「グルメ」?

旅番組。

宿泊付きの本格的な旅行から身近な街の紹介、お散歩スタイルまでいろいろあれど、昔も今も健在です。
個人的にも好きなジャンルでした。

 

しかし、そこでオンエアされる内容は圧倒的に「グルメ」要素が多いです。

「たべものやさん」を紹介しさえすれば、番組が成り立つ…という発想に思えます。
安定した視聴率が期待できるから、なんでしょうか?

 

もちろんグルメの要素があっても良いとは思いますし、その土地の食べ物紹介は興味をそそる大事なひとコマなのでしょうが、そればっかりだと正直物足りない思いがします。

ひたすら食べてばかり。

そして必ず登場するのが、お箸に乗せられた食材のクローズアップ。

 

旅にしても散策にしても、「食べる」ことだけが目的ではないはずです。

だったら、紹介される内容だって、地元の寺社仏閣だったり珍しいお店だったり、素晴らしい絶景だったり、地味なりにその土地ならではの風景だったり、(食にこだわらない)地元の人とのコミュニケーションであったり…。

旅ならではの「新しい発見」であってもよいはずなのに、どこへ行っても何を見ても、ひたすら「食べて」ばかり。

 

あのお店紹介って、TV局側が番組編成のために探して取材を申し入れるんでしょうか?

それとも、お店の側から取り上げてくれと何かしらのアピールをするんでしょうか?

(TVで紹介されれば、宣伝効果絶大ですからね!)

 

この傾向はどんどん増えて、最近は朝・夜の情報番組でも、そして民放各社夕刻のニュース番組の中でさえ、頻繁に「たべものやさん」コーナーが組まれています。

午後5時台6時台の民放ニュースは、ホンモノのニュースではなく「食のショー」。

本当に「ニュース」だけを流しているのは、NHKしかありませんね。

 

 それはさておき、正統派番組でもバラエティー色の強い番組でも、グルメがらみでは必ず「食レポ」と呼ばれる要素が発生します。

この「食レポ」ぶりが、近年どんどんエスカレートしているように感じます。

たとえまずくても、出演者の口に合わなくても、「おいしい」というしかないに決まっているのに、その表現の仕方云々で「食レポがどうのこうの~」を延々オンエアする風潮は、あまり好きになれません。

 

どんなに秀逸?な食レポをされたところで、食べモノは見ているだけではダメで、やっぱり自分で食べないと味はわからないものです。