ソロアイドル史第6章~1976年デビュー組
この年は、これまでシリーズで触れて来たソロアイドルは生まれなかったと言ってもよい珍しい年でありました。
ちなみに、この年のレコード大賞最優秀新人賞は、「弟よ」「想い出ぼろぼろ」、ブランクを経て8年後に「六本木ララバイ」をヒットさせた内藤やす子でした。
(正確には前年1975年11月にデビュー)
25歳でのデビュー、年齢もさることながら、アイドルのイメージからは遠い存在でした。
ソロの枠を外して考えると、この年のアイドルと呼べるのは唯一ピンクレディーと言って良いでしょう。
当時珍しかったミリオンセールスを連発し、アイドルの範疇を超越して社会現象にもなった存在でありました。
デビューが7月と遅めだったことから、新人賞レースには間に合わなかった感もありますが、それでもデビュー曲「ペッパー警部」は大きなインパクトを与えた楽曲でした。
(のちにモーニング娘。もシングルとしてカバー)
一番の活躍期は翌1977年、「渚のシンドバッド」や「WANTED」、そして最大のヒット曲「UFO」が生まれました。
1978年の「サウスポー」までが全盛期、第3章で前述したキャンディーズが「微笑み返し」で解散した時期と重なります。
その後も「モンスター」「透明人間」などを発表しますが、その後1位が取れなくなり、洋楽のカバーや英語の歌詞でのシングルを出すもセールスにはつながらず、解散までわずか4年、真に活躍したのは2年ほど。
それでも現代に至るまで誰もが知る存在としてこれだけの足跡を残したのは、ただただスゴイとしか言いようがありません。