【地味に放映中】土曜朝の定番。阿川佐和子の「聞く力」が冴える。「徹子の部屋」よりフランクなトーク番組~「サワコの朝」
毎週土曜日7時半からの30分、TBS系で放映されているトーク番組です。
MCは阿川佐和子。
メディア登場のスタートは、ニュース番組のアシスタントでした。
番組内では、レポーター役もこなしていました。
彼女に関して、現在「一番トップに来る肩書」は、一応「エッセイスト」ということになっています。
彼女のエッセイを何冊か読んでいますが、身近な生活感あふれる内容で面白いです。
最近は女優業にも進出しています。
TBS系ドラマ「陸王」で、足袋工場の現場リーダー役を好演していたのは驚きでした。
作家・阿川弘之を父に持つ「2世」ではありますが、いまや「七光り」などまったく不要。
まさに、「マルチタレント」的な活躍をしています。
そんな彼女が、各界で活躍する著名人と1対1(まれに複数の時も)のトークを番組内で展開しています。
放送回数10000回をゆうに超え、「同一司会者によるテレビトーク番組最多放送」のギネス世界記録にも認定されている超長寿番組「徹子の部屋」と、基本的には同じスタイルです。
「サワコの朝」も、2011年の放送開始以来すでに9年。
テレビとしては、十分長寿番組の仲間入りをしています。
タイトルで「フランクな」と記したのは、良い悪いではなく
MCのキャラクターの違いによるものです。
1950年代、テレビの創成期から活躍し、もはや「生ける伝説」的存在である黒柳徹子。
あの年齢で「帯番組」としてトークを続けていられるのは、超人的な素晴らしさだと思います。
一方、番組的にはゲストが現在画面ではあまり活躍の見られない比較的年長者が多かったり、たまに若手が出演する時は、ゲスト側にふだんとは違う緊張感が伝わってきたりします。
MCの偉大さゆえの、もはや避けられない「宿命」みたいなものです。
そもそも放送時間が平日の白昼。
ですから、視聴者層もその時間帯に在宅している人たちを対象としているわけで、そもそも比較するのも無意味な話です。
ところで、本題のMC。
阿川佐和子も年齢的には中高年層に入りますが、まだまだ「現役感」は強い。
番組以上に長く継続している「週刊文春」での対談コーナーや、ベストセラー著書「聞く力」等でも知られるように、インタビュアーとしてゲストがリラックスできる環境をテレビの場でもうまく作っています。
話しぶりを聞いていると、
「押しが強い」わけではないのですが、「合いの手」の入れ方が巧み。
そのテクニックは、テレビ朝日系のディスカッション番組「たけしのTVタックル」のサブMCアシスタントとして、あれだけの数の論客を毎回デスクに揃えながら、きちんと要所で発言を取りまとめて進行する話術にも垣間見ることが出来ます。
番組中、実質20分ほどのトークで、ゲストの意外なキャラクターがすっかりあらわになる。
歌や演技などの「本業」でしか知らなかったゲストの人間性が垣間見えて、突如その人のファンになることも少なくありません。
視聴する側も、リラックスして見ていられるのが良いのかもしれません。
土曜朝の「地味な時間帯」に、しっかり根を下ろして放映中です。
また、今では非常に珍しいバナソニック「1社単独提供」のせいか、CMがイラつくタイミングで入ることがなく、あまりうっとうしく感じられないのも、見ていて心地良いです。
あさって7日は、「講談界の風雲児」神田松之丞改め神田伯山が出演。
楽しみです。
(スマホ HP URLタップ)