まったく同じ名称の市名や区名が全国にこんなにある。表記は違うが同じ読み方の市名も
昨年、日本人の苗字の多様性についての記事を載せました。
苗字は、出身地と深く関連していると言われます。
地名にも同じような特徴があるのでは?
すなわち、地名も実に多種多様なのではないか?と思うことがあります。
その一方で、逆に
「同じ名称」の地名が市・区レベルでたくさん存在しています。
漢字や読み方までまったく同じであるもの、表記は違っても(漢字とひらがな、のように)同じ読み方をするもの。
きっかけは、東京特別区および各政令指定都市にある「区名」でした。
たとえば・・・
東京23区には「北区」がありますが、そういえば大阪市にも「北区」があった。
そういえば、札幌や名古屋にも!
政令指定都市に「昇格」する際、「市」の中に「区」が出来ます。
その際、区の名前に「東西南北」や「中央」を付ける…
なんとも安易なネーミング発想です。
かつ、全国にたくさん同じ地名が出来てしまってややこしいなぁと思うのですが、現実にあります。
もちろん現在は、7ケタの郵便番号を正しく書きさえすれば、住所の地名表示がなくても番地だけで郵便物が届く時代。
混乱が起こることはそれほどないのでしょうが…
東西南北の同一区名
<中央区>
東京都特別区、 札幌市 、さいたま市 、千葉市 、相模原市 、新潟市 、神戸市、大阪市 、福岡市 、熊本市
<中区>
<東区>
札幌市 、新潟市 、浜松市 、名古屋市 、堺市 、広島市 、岡山市 、福岡市 、熊本市
<西区>
札幌市 、さいたま市 、横浜市 、新潟市 、浜松市 、名古屋市 、大阪市 、堺市 、神戸市 、広島市 、福岡市 、熊本市
<南区>
札幌市 、さいたま市 、横浜市 、相模原市 、新潟市 、浜松市 、名古屋市 、京都市 、堺市 、広島市 、岡山市 、福岡市 、熊本市
<北区>
東京都特別区 、札幌市 、さいたま市 、新潟市 、浜松市 、名古屋市 、京都市 、大阪市 、堺市 、神戸市 、岡山市 、熊本市
特に「南区」「北区」は、全国にあふれています。
札幌や名古屋のように「東西南北」すべて揃えている市と、どこか1つ2つ欠けている市があるのが、ちょっと興味深いです。
方角以外の同一区名
<港区>
<緑区>
<青葉区>
<鶴見区>
<泉区>
「緑」や「青葉」は、イメージ先行型のネーミングに思えます。
仙台市の泉区は、もともと存在していた泉市を合併したので、仕方ないかな、と。
<全国の政令指定都市=「区」のある市>
まったく同じ名称の市名
<府中市>
東京都、広島県
<伊達市>
北海道、福島県
漢字は異なるが、読み方が同一の市名
<いずみ市>
<かしま市>
<こうなん市>
<こが市>
<さかい市>
<さくら市>
<つしま市>
<ほくと市>
<みよし市>
<やまがた市>
漢字が異なりますし、それぞれ歴史に根差した地名があるのでしょう。
ただ、「平成の大合併」で誕生した市の場合。
新しい市名を決める時に、既存の市名を意識しなかったのか?と思うケースもあります。
栃木県の「さくら市」は、すぐ近くの千葉にすでに「佐倉市」があったのに、(漢字・ひらがなの使い分けはしているにしても)なぜ同じ市名を採用したのか、疑問です。
「冠」をつけて同一市名を回避
<むらやま市>
<くるめ市>
<ひろしま市>
<せんだい市>
同様に、鉄道の「駅名」にも「まったく同じ」「ほとんど同じ」が多数。
市・区名よりはるかにたくさんありそうです。