【開国の歴史探訪の旅】寝姿山の美しい眺望とペリー来航の足跡を訪ねる・下田市~全都道府県旅行記・静岡県
静岡県・伊豆エリアは、多彩な顔を持っています。
伊豆半島自体けっこうな面積がありますが、一般的に認知されているのは半島東側の一部。
温泉や手軽なリゾート地として全国的に有名な熱海市や伊東市辺りのイメージで語られることが多いです。
また、東京~大阪間を新幹線に乗れば、半島の付け根に当たる三島市・沼津市も必ず通っているのですが、長いトンネルで抜けてしまうこともあってか、伊豆半島の意識はほとんどありません。
以前、旅行サイトで「岬」に関する特集記事を書いた私としては、半島の「突端」がどんな所なのか、興味がありました。
幼い頃、家族旅行で訪れたことがある土地…
「証拠」の記念写真とともに、わずかに記憶しています。
グッと大人になってから、仕事がらみで1週間合宿研修の場として訪れたのがここ下田でした。
しかし、今回は仕事ですから滞在中はホテルに缶詰め状態。
フラストレーション満載の中、わずかな自由時間で出来た「プチ観光」記です。
<伊豆急下田駅>
移動の玄関口は、伊豆急下田駅です。
東京駅から直通の在来線特急「踊り子号」で2時間半ほど。
新大阪まで行けてしまう時間ですが、伊豆半島に入り、伊東を過ぎたあたりからゆっくり海沿いを走る車窓に広がる景色は、しばし時を忘れさせてくれます。
<寝姿山からの眺望>
帰る直前、駅からほど近いところに「寝姿山」行きのロープウェイの乗り場があるのを発見。
早速乗って上ってみました。
山の形が「女性の寝ている姿に似ている」ことからそのままこの名前が付いたと言われるこの山。
山頂からは散策路がつながっていて、海岸方面は市街地一帯や下田港・伊豆七島、そして反対側には美しい山並みの天城連山が一望のもと見渡せます。
さほど標高は高くないのですが、周囲に遮るものがないので、本当に素晴らしい眺望です。
<ペリー開国の足跡>
1853年に来航したペリーの「黒船」。
ペリーと言えば、歴史の教科書で学んだ「横須賀・浦賀」のイメージが強かったのですが、日本開国のきっかけとなる「下田条約」を締結したのが、この下田。
下田湾を背景に、ペリー来航を記念した胸像が建てられています。
周辺には「ペリーロード」の標識もあります。
そして、プチ異国情緒を感じさせる街並みも。
「下田契約」が締結され、現在国指定史跡となっている了仙寺や、開国にまつわる記念館・博物館なども見たかったのですが、時間の都合で断念。
正直なところ、下田と言えば美しいビーチがあって、温泉があって、春には河津桜が咲く…ぐらいのイメージしか持っていませんでした。
しかし、こんなにも史跡が残っているのであれば、もっと時間をゆっくりとって歩きたい…
そう思わせる場所でした。
ちなみに、地理好きとしてちょっと気になったのが、下田の住所表示です。
普通は、「〇〇市△△町×丁目」と、市の次には町やその他何らかの地名が入るところですが、下田市の場合(市の中心部では)
と、市名のあとにいきなり「丁目」が来る。
それが興味深かったです。