さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

ヴァイオリン演奏画像初公開!「社内ミニコンサート」の風景

これまでの「音楽」ジャンルに関する記事では、「人生の伴侶」となっているヴァイオリンに関するものを時々書いてきました。

 

皆さんの日常生活ではあまり目にする機会のないであろう楽器。

記事でステージのことを話題にしていたせいか、

さる読者の方から

「演奏している姿を一度見てみたい」

とのメッセージをいただきました。

 

そこで「雰囲気だけでも」と思い、画像のある演奏風景をこのブログで初めてご紹介したいと思います。

 

転職前の勤務先での話です。

私は、都心にある本社に勤務。

ちょっと郊外に、研究開発の拠点となるセンターがありました。

仕事で毎月のように行ったり来たりを繰り返していました。

 

そこに新しいセンター長が赴任してきました。

彼は、自ら楽器演奏はしないのですが、無類のクラシック音楽好き。

そんなこともあって、単なる仕事上の付き合いを超えた親しい間柄になりました。

 

そんな中聞いたのは、

「仕事・会社にも『安らぎのひととき』『エンターテインメント』が必要」

と常日頃から考えていた、との話。

彼の念頭にあったのは、

社内での「ミニコンサート」

の開催です。

 

そこで私に、その出演者になって欲しいとの依頼が寄せられたのです。

社内には、ピアノを演奏できる知人もいたので、趣旨を話して声掛け。

最低ヴァイオリンとピアノがあれば、人前での演奏は可能です。

 

なにせ事業場責任者であるセンター長の「鶴のひと声」なので、エンターテインメントとは言え、れっきとした「業務」扱い。

本番に向けての練習や打ち合わせは、すべて仕事時間中に行うことが出来ました。

コンサート開催の告知も、社内Webの「掲示板」で実施するという徹底ぶり。

 

会社では、週末金曜日に「プレミアムフライデー」制度を導入していました。

政府の提唱する午後3時には及びませんでしたが、午後4時には終業。

そこで、その後コンサートを開催しようと言うのです。

 

とは言え、みんながみんな定時に仕事が終われるわけではない。

そんな中、オフィスで「音楽」などやってしまって良いのだろうか?との不安も。

これまでいろいろなステージを経験してきましたが、「職場でヴァイオリンを演奏する」運びになろうとは思っていませんでした。

 

それでも、日程は金曜日の午後4時からに決定。

これがエレキ音のロックコンサートであれば、仕事のジャマになりかねないところですが、「生演奏のBGM」程度にとらえてもらえたようです。

 

オフィスのエントランスは、上層階までの広い吹き抜けになっていて音響も良く、演奏にはもってこいの環境です。

小さい楽器ですが、これだけの広さでもマイクなしでしっかり音は伝わります。

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すると、1階ホールに何席か用意した椅子だけでなく、吹き抜けのホールにも仕事中だった人たちが好奇心半分で執務室から見に出てきて、上のフロアまでけっこうな数の「立ち見客」も。

こうして、約30分の「ミニコンサート」は無事終了しました。

 

そのあと、私の「知名度」はアウェーのセンター内でも一気にアップ。

そして、「提唱者」であったセンター長は、反響に一層気を良くしたようで、なんと翌年、

「続編」の開催

が決定したのです。

 

第1回の時は、こちらもまったく様子がわからず、演奏する格好もふだんの通勤着(夏だったのでカジュアルなクールビズ)のままでした。

通常、クラシック音楽のステージは黒礼服がスタンダード。

「せっかく行うなら」と、第2回のステージでは「正装」を準備。

本格的なスタンスで臨みました。

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場所もピアノ奏者も同じですが、今度はフルート奏者も加わって3人体制に。

プログラムの幅も、グッと広がりました。

 

さらに、第3回以降はピアノ演奏者がもう1人加わって4人に。

私が退職するまで、コンサートは恒例の「年中行事」として実施されました。

 

「仕事」の場ではなかなか味わえない、貴重な体験でした。