固有名詞が見えてこない「高官」「関係者」「情報通」のメディア発言は、本当に信用できるのか
お堅い政治ニュースでは、
「政府高官の話では」
「政府関係筋によれば」
「党関係者によれば」
といった呼び方をよく耳にします。
この「高官」「関係筋」「関係者」って、具体的にいったい誰なのでしょう?
ちゃんと言葉の定義、ランク分け(当てはめ)があるようでした。
「政府首脳」=官房長官
「政府筋」「官邸筋」=官房副長官
「政府高官」=官房副長官または各省庁の局長クラス
では、なぜ固有名詞を出さない言い方をするのか?
もともとこれらは、報道する側の業界での「隠語」だったらしいです。
彼らが「公式発言」ではなくオフレコの場で発言した場合に、それをもとにしてメディア側でニュースを作ってしまう…
そんな時は、はっきり役職名を出さずに、この「政府筋」や「高官」の言葉が登場する。
政府の公の見解が示されているわけではないので、信用できるニュースとは言い切れませんね。
これに対して、「関係筋」と言うと、取材した記者の側で記事のソースをあまり明らかにしたくない場合に使う用語のようです。
名前からして、聞くからにあいまいです。
その分、ますます信憑性が高くない情報ということになります。
それらを元にスタジオトークのネタにしている「情報番組」とやらの意義も、なんだか薄っぺらく思えてしまいます。
芸能界でも、ニュースソースを「情報通によると…」と呼んだりして、その向こうにある発言者の名前はわからないままであることが多いです。
もともと芸能界のニュースなど、政治の世界とは違って、ある意味みな根拠の曖昧なスクープや噂話から生まれるもの。
リポーターが面白おかしくでっち上げたとしか思えないニュースも多々あります。
そう割り切ってしまえば、信憑性に関してはもはや言わずもがなです。