全都道府県旅行記~青森県
北海道の旅行記は、修学旅行や演奏旅行・出張ついでの寄り道旅などでお話しして来ましたので、そろそろ本州に南下しましょう。
これから沖縄まで行きたいと思います。
(「旅」カテゴリーのコラムばかりというのも能がないので週1回ぐらいの頻度にし、この前も述べたように、各都道府県おそらく1回では終わらないところも多いと思うので、順調に続いて長い連載にできればいいなぁ、と)
青森県には2回訪れていますが、そのうち1回はまだ小学生の頃の家族旅行で、自ら行き先を選んだものではありませんでしたし、記憶もあまり残っていないので、ここでは大人になってから出かけたひとり旅の思い出を綴ろうと思います。
前にも述べたように、私のひとり旅の大きな目的は「鉄道に乗ること」。
さらにその中でも「寝台列車」には、旅心を大きく揺さぶるロマンがありました。
その昔「ブルートレイン」として親しまれた寝台列車がほとんどなくなってしまった現在、「…ありました」と過去形で書かなければならないのが鉄道ファンとしては非常に悲しいところでありますが、この時はまさに「上野発の夜行列車」に乗って青森駅まで赴くことがメインの旅でした。
たくさんある上野駅のホームのうち、青森駅行き「あけぼの」のホームは行き止まりの構造になっていて、まさに出発駅・終着駅の情景を醸し出しています。
そこを午後9時ぐらいに出発し、青森まで12時間ほどの旅だったと記憶しています。
寝台車はB寝台だったのですが、これがなんと「個室」だったのです。
上下段に分かれていますから、室内で立つことは出来ない狭さですが、通常の寝台車のように簡単なカーテンだけで仕切られるのではなく、きちんとカギのかかるドア付きの立派な個室です。
ヨコになるだけで精一杯ではありますが、大きな窓が付いているので、圧迫感はまったくありません。
ひとりだけの優雅なスペースを満喫できます。
ふだんは飲まないお酒やら翌日の朝食弁当などなどたっぷり買い込み、旅気分満載でいざ出発です。
(つづく)