「最〇端の駅」探訪その1~最北端
私の旅のいちばんの「お供」は鉄道です。
昨日のコラムで触れたように、海外へもそこそこ出かけてはいますが、どちらかと言うと仕事がらみの方が多く、心から旅を楽しめたという印象はあまり多くありません。
そもそも飛行機がダメなのです。
何回・何十回乗っても、離陸時・着陸時には鼓動が倍増します。
また、電車のように1分前にホームに駆け込めばOKということがなく、何時間前も空港到着、手荷物検査、(国際線なら)出入国審査や税関検査など、とにかく厄介で。
乗り鉄として、すべての鉄道を乗り尽くすのは難しいとしても、「端っこ」を押さえることはなんとか出来そうだと考えます。
東西南北、「最北端」「最南端」「最東端」「最西端」の駅に行く…。
実はこれも、10年前に達成しています。
「最北端」は、どなたにもわかりやすく北海道・稚内駅。
ここに行けたのはややラッキーな面もありました。
はるばる稚内まで出向くには時間もお金もかかるのですが、ある年、9月の3連休前の木曜・金曜に札幌への出張があり、仕事ですからそこまでの往復費用は当然タダなので、そのあと土・日・月の連休を使って、稚内まで行ってみようと思い立ったのです。
札幌から特急「宗谷」に乗り、5時間以上。
稚内に着く2つ前、「抜海」という駅(おそらく無人駅)あたりで急に海が開け、グッと息をのむ光景が広がります。
駅には「最北端の駅」の碑が。
文字通り線路も行き止まりになっていて、それだけで「はるばるやって来た」感を強く感じさせます。
せっかくなので、駅だけではなく「日本最北端の地」も訪ねてみようと思い、稚内駅からバスで約40分、宗谷岬まで足を伸ばしました。
岬の突端には有名な「日本最北端の碑」があり、すぐ近くの小高い丘には、国内外さまざまな場所の方向と距離を示すポールが建っています。
もちろん目の前にはサハリンを遠くに望む海が開けているのですが、周辺にはこれといったビューポイントはありませんでした。
いったん駅まで戻り、もうひとつ有名な岬「ノシャップ岬」にもバスで行ってみました。
こちらは展望台も整備され、ちょうど訪れたのが夕刻だったこともあって、海に沈む夕日の風景に大感動した記憶があります。
(つづく)