「いただく」その1
日頃気になる表現として、「いただく」の多用・誤用があります。
まず、間違いではないのでしょうが、「~させていただく」の乱発。
TVのインタビューや番宣・イベントの場でよく聞かれるのが、
「〇〇に出演させていただいています。
自分なりに頑張らさせていただきたいと思います。」的セリフ。
(「いただく」以前に「さ」入れの問題もあり)
タレントだけでなく、政治家も非常に多くこの発言をしますよね?
「いただく」「させていただく」を入れさえすれば敬語表現になると思い込んでいる、と感じられて、違和感を覚える瞬間です。
「~させていただく」が真の意味で通用するのは、(細かい説明を抜きにすれば)相手の許可・承認が必要な状況においてなので、かなり限定されるはずなのですが…
仕事上のTELでも、丁寧にしゃべろうとするあまり、つい「ご連絡させていただきます」なんて言ってしまったりしますが。
単独ならまだしも、よくあるパターンとして、
「弊社内で会議させていただき、よく検討させていただいた上で、折り返しご連絡させていただきたいと思います。」
の「いただくオンパレード」は、言っている方は気づかなくても、聞いている方は思わずじれったくなります。
次回は、「多用」ではなく明らかに「誤用」ではないかと思われる「いただく」の用法についてです。