【なんでやねん!】おばちゃんのファッションは派手なのに、なぜか渋い黒塗りが多い大阪のタクシー。そのワケは
タクシーと言えば、一般車とは違うさまざまな色の塗装が施されているのが普通、との感覚があります。
ニューヨークの「イエローキャブ」は世界的に有名ですが、東京で見かけるタクシーも車体が緑だったりオレンジだったりけっこう派手で、遠くからでもすぐわかります。
皆さんの街のタクシーの色は、いかがですか?
タクシーは、日ごろほとんど利用することがないのでそれほど実害はないのですが、ちょっと気になることがあります。
それは、
助手席の前に付いている「空車」マーク。
乗りたくて、空車を探している時。
タクシーらしきクルマがやって来ます。
助手席の前方を確認。
遠目には、赤い文字が2つ点灯しているようにしか見えません。
赤字が点灯しているので、てっきり空車かと思って手を上げる。
ところが、運転手はまったく無視!
若干苛立ち気になぜかと思って、近づいてくるタクシーを見ると「空車」ではないことがある。
赤い2文字の正体は、「空車」ではなく「回送」だったり「迎車」だったり。
至近距離まで近づいて、初めてそれがわかるのです。
なぜ同じ赤色にするのでしょうか?!
深夜料金の時には「割増」と緑字になるのですぐわかります。
でも、赤字はやはり紛らわしい!
「空車」と「回送」は遠くからでも区別できるように工夫してもらえないものか、と。
それはともかく。
タクシーに関してちょっと興味深いと思ったのが…
大阪のタクシーは黒塗りが目立つこと。
ほぼ「黒一色」と言ってよいほどです。
東京とは対照的です。
転勤で大阪勤務をしていた時期が、けっこう長い期間ありました。
景気が良くて、まだ会社の「経費」が潤沢だった頃。
会食で夜遅くなった時など、会社発行の「タクシーチケット」で大阪一の歓楽街「北新地」エリアから自宅まで乗って帰るのもOK…
北新地って、通勤で使っていた大阪駅(梅田駅)から微妙に距離があるのです。
酔っぱらった状態で混雑の中駅まで歩くのは、正直ちょっとツライ。
そんな時、お店から直行で自宅まで送り届けてくれるなんて…
まさに「夢のような時代」でした。
ネオンの街に並ぶタクシーが、やけに地味な色合い揃いだった記憶があります。
かつては東京でも、黒塗りのタクシーが多かったのです。
しかし、タクシー大手の日本交通が、ニューヨークのイエローキャブに倣って緑や黄色・オレンジ色などのカラフルな車両を取り入れ、以来他社が追随した、という歴史があるようです。
そんな東京でも最近は、「2020」のオリンピックマークを付けた2ボックスタイプの黒色タクシーが目立つようになりましたが…
一方、
大阪では8割以上のタクシー車両が黒塗り装備です。
その主な理由は、
「黒であれば、冠婚葬祭時も支障なく使える」
「ハイヤーのように高級感がある」
なのだとか。
確かに、斎場の出入り口がカラフルなクルマに彩られていたら、ちょっと異様かもしれない。
言われてみれば一理あります。
さらに、時と場合によって、派手な光を放つ天井部の表示灯も取り外せるようになっているそうです。
東京に比べて、ハイヤーの保有台数が絶対数でも人口比でも少ない大阪では、タクシーをハイヤー代わりに利用する…
実際、タクシーさえもあまり使わないのに、ハイヤーを手配する場面というのは、個人的にはなかなか想像しにくいものがありますが…
ここまで書いて、「そもそも最近、ハイヤーって今もあるのだろうか?」とふと思ってしまいました。
でも、例の東京高等検察事件では、「送り迎えにハイヤーを使っていた」との報道がありましたから、庶民とはほど遠いところでは活躍しているのでしょう。
「大阪のオバチャンは、ド派手ヒョウ柄ファッション」のイメージで有名です。
「コテコテの~」という形容詞があるように、大阪と言えば何でも派手!
実際に暮らしてみるまで、勝手にそう思い込んでしまいがちでした。
ところが、タクシーの色に関しては控えめ。
なるほど、確かに合理的だと思いました。