【懐かしい歌No.34】「美しき狼たち〜あしたのジョー」おぼたけし(1980)
不朽の名作と言える伝説のボクシング漫画、
「あしたのジョー」。
現在もアニメブームに乗り、数々の作品が人気を博していますが、今のように娯楽が分散化していなかった当時、
「矢吹丈」
「力石徹」
の名前は、ファンでなくとも知らない人がいないほどの、もはや社会現象でした。
「少年マガジン」で連載が開始。
その後間もない1970年に、テレビアニメの放映も開始。
本放送は1年半ほどで終わっていますが、10年後に「シリーズ2」が始まっています。
アニメ自体のテーマソングは、タイトルもそのままの「あしたのジョー」。
もともと歌手で、今も俳優として活動する尾藤イサオが歌っています。
この「美しき狼たち」は、画面にもあるように、1980年劇場版用テーマとして制作されたものです。
歌い手には、当時主にアニメソングの歌手として、また声優としても活動していたおぼたけしが起用されました。
歌詞はボクシングをイメージさせる内容になってはいますが、実際に「ジョー」の固有名詞は入っていません。
「男なら戦う時が来る 誇りを守るために 命をかけて」
「男なら旅立つ時が来る 愛する者たちに 別れを告げて」
「足をくじけば膝で這い 指をくじけば肘で這い」
「涙の粒だけたくましく 傷ついてしなやかに」
「あぁ 男は 走り続ける あぁ 人生と言う名のレールを」
と男の生き様をストレートにメッセージとして伝えながら、力強く歌い上げています。
サビの「あぁ~」以降のコーラスフレーズは、歌詞とも相まって自分の生きざまを問われているような気分になる、とは言い過ぎでしょうか。
現代でも純粋にJ-POPとして十分聴きごたえがあるのでは?と感じさせる、壮大なバラード作品に仕上がっていると思います。