「諸説あります」とまで断りを入れないといけないのか?
以前、CMに関して、
「CM上の演出です」
「イメージです」
といった字幕が頻発するようになったことに触れました。
誇大広告はいかがなものかと思いますが、CGを駆使して商品の特徴を最大限アピールする手法は、現代ではごく一般的なこと。
「あくまでCM画面だもの」の認識が視聴者側にあって当たり前、そう思っていました。
それでも、どこかしらからクレームが入ることに備えてなのか、こうした「おことわり」を入れておかないといけなくなったのでしょうね。
「あくまで個人の感想であり、効能・効果を保証するものではありません」のフレーズも、根底にあるものは同様なのかなと思います。
これと同じ発想と感じるのが、CMではなく番組中でのこと。
言葉の成り立ちや史実などを取り上げる際、おもに字幕で、時に口頭で「諸説あります」と補足される場面がよくあります。
歴史的な背景がかかわる場合、そこにはさまざまな解釈がありえます。
だからこそ、さまざまな研究がなされているのです。
当然の結果として、そこには「諸説」が発生します。
それなのに、わざわざ「※(こめじるし)」を付けて「諸説あります」とフォローしないといけないのか…
好意的に考えれば視聴者への配慮、一方では揚げ足をとられないための事前予防策とも言えそうで、なんとも世知辛い世の中になったものだと思いました。