さえわたる 音楽・エンタメ日記

オリジナル作品紹介、歌の解説、ヴァイオリン演奏、言葉の使い方、エンタメニュース、旅行記などについて綴っています

「諸説あります」とまで断りを入れないといけないのか?

以前、CMに関して、

「CM上の演出です」

「イメージです」

といった字幕が頻発するようになったことに触れました。

 

誇大広告はいかがなものかと思いますが、CGを駆使して商品の特徴を最大限アピールする手法は、現代ではごく一般的なこと。

「あくまでCM画面だもの」の認識が視聴者側にあって当たり前、そう思っていました。

それでも、どこかしらからクレームが入ることに備えてなのか、こうした「おことわり」を入れておかないといけなくなったのでしょうね。

「あくまで個人の感想であり、効能・効果を保証するものではありません」のフレーズも、根底にあるものは同様なのかなと思います。

 

これと同じ発想と感じるのが、CMではなく番組中でのこと。

言葉の成り立ちや史実などを取り上げる際、おもに字幕で、時に口頭で「諸説あります」と補足される場面がよくあります。

 

歴史的な背景がかかわる場合、そこにはさまざまな解釈がありえます。

だからこそ、さまざまな研究がなされているのです。

当然の結果として、そこには「諸説」が発生します。

それなのに、わざわざ「※(こめじるし)」を付けて「諸説あります」とフォローしないといけないのか…

 

好意的に考えれば視聴者への配慮、一方では揚げ足をとられないための事前予防策とも言えそうで、なんとも世知辛い世の中になったものだと思いました。