人前で「お義父さん」「お義母さん」?
またまた敬語にまつわるエピソード。
普通のオトナならば、公の場で自分の家族を呼ぶ時、たとえば親であれば「父」「母」と言うのは常識で、いいトシをして「私のお母さんが…」などとは間違っても言いません。
ところが、結婚して義理の家族が生まれたとたん、この「大原則」が怪しくなってくることがあります。
先日TVのバラエティー番組に、とある有名人が出演しトークを展開していたのですが、そこで義父の話をする時に「ワタクシのおとうさんは…」とやり出したのです。
文字にすれば「お義父さん」なんでしょうが、音声だけなので「おとうさん」です。
それだけでなく、その義父に対して「ワタクシに〇〇して下さってまして~」などと「尊敬語」まで使い出したではありませんか!
実の親ならこんなことにはならないのでしょうが、義父母に対してだと、ついつい敬わねばという気持ちが出てしまったのかもしれません。
ましてや、この場合は対象者もおエラい有名人ということもありましたから…
会社では、たとえ社長であっても「弊社の社長〇〇は」と呼び捨てにするのは、新人研修の第一歩とも言えますが(それを「研修プログラム」で教えなければならないのも、いささか嘆かわしい気もしますが…)、家族内となるとそこに微妙な心理が生まれてしまうのでしょうか。